阪神に3タテ食らったものの、現在最下位のヤクルトに勝って、1日で首位奪還と浮かれている人も多いかもしれないが、このままだとまた首位陥落の日も近いと思う。
もうこれは何度も繰り返し言ってることだから新鮮味はないけれども、なぜ首位陥落の日も近いかというと、一つは「右先発投手の確立がなされていない」こと。もう一つは「坂本の打撃がなっていない」ことだ。
外国人投手ではなく日本人の右投げ先発投手の確立は、巨人というチームが勝つ上で必要不可欠なもの。だが、上原が抜けて以降、これといって柱になる投手が出てきていない。東野がいるが、安心して任せられるとまではいえない。 昨年はゴンザレスやオビスポといった右の外国人投手が活躍したが、外国人投手はその年によって調子の波が激しく、心中するとまではいかない。左投手が豊富にいることは悪いことではないが、それも本格派の右投手が柱となっているからこそ、である。グライシンガーが戻ってくれば、という人もいるだろうが、故障明けの外国人にローテーションの柱を期待するのは酷であるし、無謀というもの。最近は調子がいいと言われている久保にしても、中継ぎとしての目途は立っても先発に回せるかといったら疑問符が付く。現時点では、西村くらいしかいないのが現状だ。
次に坂本の打撃。現在の調子で1番を打ち続けている以上、好機を逃す可能性が非常に高いと言わざるを得ない。打率は3割超、得点圏打率も3割5分弱という好成績なのに、そう言うのは何故か。それは、四死球を選べないのと簡単にフライを打ち上げてしまう打撃にある。
長打率は5割を誇り、印象としてはいいのかもしれない。だが、ここぞという時に簡単に打ち上げてしまう打撃が目立つのはいただけない。重量打線の巨人にあるから、目に付きにくいかもしれないが、ここでダメ押ししておけば試合が楽になるという場面で追加点が取れない、あるいは、形として次に繋がる攻撃にならないで終えてしまうのは、その後に試合展開に非常に影響を及ぼしてくる。リーディングヒッターの松本が欠場を余儀なくされている現状で、余計にクリーンアップへ繋げることが重要とされるのだが、初球から何の工夫もなくパカーンと打ち上げていては、打線の粘りや繋がりを失わせてしまう危険性も孕んでいる。
それは出塁率にも現れており、ラミレスこそ2割6分台だが、小笠原が4割6分、長野が3割8分、阿部が3割7分というなかで、坂本は3割5分を下回っている。脇谷でさえ3割7分近くあるのに、坂本のこの出塁率は決して高いとはいえない(レギュラーのなかでは下位)。打ち上げるクセを早急に修正するか打順を考慮しないと、これから夏場を迎えて投手陣が苦しくなる時に助けとなる追加点が獲れないで終わる可能性が高いのだ。
調子がいい時には綻びは見えにくいものだが、今年の巨人は磐石とは決して言えないのは解かりきっていること。連覇を狙うためには、先を読み、いかに被害の少ない時に対処出来るかが重要なのだ。
逆に言えば、これらの対処が万全に行なわれたならば、今年の優勝も間違いない、ということだ。
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