今季J2に昇格した松本山雅FC、J初戦は東京ヴェルディとの対戦。試合前の「2階席を開けろ!」という企画も奏功し、味の素スタジアムには1万2432人の観客が集結。そのうちアウェー入場者数は7000人弱と、ホーム入場者数5500人弱のヴェルディサポーターを上回った。
だが、試合においては東京ヴェルディの“Jの経験値”に屈した形となった。前半にはヴェルディゴールへ迫る決定的な場面も作ったが、1対1を決められず。とはいえ、ヴェルディにほとんどシュートを打たせず、J初戦としては上々のスタート。
しかし、後半開始直後に失点を喫する。後半6分、小林のミドルがDFに当たってコースが変わりゴールを献上すると、流れは一気にヴェルディに。阿部がゴール前に切り込みフリーのジョジマールへ渡すと、ジョジマールが冷静にゴールを決めて2失点目。勝負の行方は後半始まって15分もしないうちにおおよその流れを決してしまった。
松本山雅はJ最初の試合という意気込みが気負いとなった部分もあったか、落ち着いて対処することが出来ない場面も見受けられた。JFLとは異なる技術や素早い判断が求められる質の高さに翻弄され、試合開始当初はチャンスを作ったものの徐々に守勢に回る時間が多くを占めるようになってしまった。プレスをかけにいくものの、むやみに人数をかけた結果、逆サイドや中央のスペースを与えてしまい、追走に苦労する場面もあり、攻撃では中盤でボールを奪ってもシンプルに前線にパスを供給出来ずにプレッシャーを受け、自ら好機をつぶす形もあった。
とはいえ、諦めずに我慢していけば耐えるだけの力があるということは前半で実証出来た。Jレヴェルの素早い判断力を備えていけば、充分に戦える手ごたえも掴んだのではないか。攻撃でも新加入のエイジソンは献身的な部分もみられ、なかなか今後に期待を持てる存在といえるし、噛み合ってくれば、攻撃の回数も増えてくるだろう。
しばらくは厳しい試合が続くとは思うが、自分たちのサッカーをさらに一段高いレヴェルで実践出来るように積み上げていけば、初ゴール、そして初勝利は、決して長い道のりではないはずだ。
J2屈指のサポーターの声援に応えられるよう、全力プレーを次節以降も期待したい。
◇◇◇
<J2 第1節>
2012/03/04 味の素スタジアム
東京V 2(0-0、2-0)0 松本山雅
【得点】
(V):小林(51分)、ジョジマール(58分)
観衆:12,432人
天候:曇
気温:7.4度
≪MEMBER≫
GK 21 野澤洋輔
DF 04 飯田真輝
DF 28 飯尾和也
DF 23 多々良敦斗
MF 30 渡辺匠 → MF 07 北村隆二(64分)
MF 05 小松憲太
MF 35 久木田紳吾
MF 18 楠瀬章仁 → DF 14 玉林睦実(82分)
FW 08 弦巻健人 → FW 32 船山貴之(71分)
FW 09 エイジソン
FW 13 木島徹也
GK 25 白井裕人
DF 02 伊藤竜司
MF 20 須藤右介
FW 11 片山真人
監督 反町康治
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