クリスマス・イヴの天皇杯で川崎に敗れ、今季の公式戦を終えたFC東京。選手の去就に関する情報の頻度も高まり、次第に2017年シーズンの陣容が明らかになりつつあります。
2016年もあと僅かということで、FC東京の去就状況を暫定(2016年12月30日現在)ではありますが、まとめておきたいと思います。
新たな戦力としては、鳥栖から林彰洋、長崎から大久保択生、名古屋から永井謙佑の加入が決定。川崎が天皇杯決勝に進んだため、まだ正式なアナウンスはありませんが、川崎の大久保嘉人も確実視されています。ユースや新卒組では、青森山田高校の廣末陸、法政大学の山田将之の入団、ユースから波多野豪、岡崎慎、内田宅哉、鈴木喜丈の昇格が発表されています。
一方、FC東京を去る選手ですが、まずは榎本達也、圍謙太朗、秋元陽太が今季まで。上述の新加入を含めてGK陣がゴッソリ入れ替わる形となりました。榎本は引退して普及部コーチに就任するということで、指導者として大成してもらいたいところ。
フィールドプレイヤーでは、高橋秀人が神戸、平山相太が仙台、林容平が大分への移籍を発表。また、羽生の千葉への復帰が確実となっている模様です。
期限付き移籍組は、福岡へレンタルしていた駒野友一が契約満了、山口の幸野志有人が以前所属した長崎へ、仙台へレンタルしていた三田啓貴はそのまま仙台へ完全移籍となりました。ハ・デソンは名古屋へのレンタルが終了したと発表され、一応復帰した形となりますが、来季以降については未定です。また、野澤英之が岐阜へ期限付きで移籍となりました。
外国人選手はムリキが残留濃厚との報道もありましたが、まだ分からず。ネイサン・バーンズも貴重な戦力ですが、オーストラリア代表ながらも出場機会があまり与えられず、永井、大久保と前線に新加入するとなると、残留するかは微妙なところ。
さらに、報道としては水沼宏太のC大阪入りが噂されています。今季鳥栖から加入したものの、なかなか思うようなパフォーマンスを見せることが出来なかった水沼。鳥栖時代の恩師・尹晶煥の監督就任が確実なC大阪で再起という可能性も高いでしょう。先にC大阪への移籍が発表された圍と同時に報道されたということもあり、移籍はほぼ間違いないというところでしょうか。
天皇杯準決勝で敗れたチーム、特に横浜F・マリノスの所属選手の去就も大きく取り沙汰され始めましたが、中町公祐に関心を寄せているとの報道も。昨年、今年とマリノスの選手会長を務める中町ですが、果たしてどうなるでしょうか。
個人的にはやはりDFの底上げは急務かと。若手の室屋成、小川諒也、柳貴博らと新加入の岡崎慎、山田将之の成長が順調となれば、徳永、吉本のヴェテランと合わせて戦えるとは思いますが、今後は森重、丸山が日本代表へ頻繁に合流することを考えると、もう一枚くらいはCB、SBを採っておきたいところ。
そして、ボランチも課題のポイント。高橋が移籍、米本が怪我からの復帰待ち、野澤が岐阜へレンタル、羽生も千葉への復帰が濃厚となると、梶山、田邉以上のポテンシャルを持ったボランチが望まれます。ハ・デソンの動向は不明ですが、出場時にはボールをワイドに捌く展開力は見せたものの、守備面やミスなどの課題も多かった印象で、篠田東京で力を発揮出来るかどうかは未知数です。若手の佐々木あたりに期待したいところもありますが。
「タレントがいる割には勝てない」と言われることも少なくないFC東京ですが、来季は「層が厚い」と言われるような結果を残したいところです。続報はまたいずれ。
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◎:契約更新
〇:復帰
★:新加入
△:移籍・退団
≪GK≫
△榎本達也 → 引退(FC東京普及部コーチ)
△圍謙太朗 → C大阪
△秋元陽太 → 湘南
★廣末陸 ← 青森山田高
★波多野豪 ← FC東京U-18
★大久保択生 ← 長崎
★林彰洋 ← 鳥栖
権田修一(SVホルン) → 未定
≪DF≫
◎徳永悠平
森重真人
◎丸山祐市
◎室屋成
小山拓哉
◎小川諒也
◎柳貴博
◎吉本一謙
★山田将之 ← 法政大学
★岡崎慎 ← FC東京U-18
△駒野友一(福岡)→ 未定
≪MF≫
△高橋秀人 → 神戸
◎米本拓司
◎梶山陽平
◎河野広貴
石川直宏
◎平岡翼
羽生直剛 (→千葉?)
◎佐々木渉
田邉草民
★内田宅哉 ← FC東京U-18
ユ・インス
△野澤英之 → 岐阜(期限付き)
◎橋本拳人
東慶悟
◎中島翔哉
★鈴木喜丈 ← FC東京U-18
水沼宏太 (→C大阪?)
△幸野志有人(山口)→ 長崎
△三田啓貴 (仙台)→ 仙台(完全移籍)
〇ハ・デソン(名古屋)→ 未定
≪FW≫
△平山相太 → 仙台
ムリキ (残留?)
ネイサン・バーンズ
◎前田遼一
△林容平 → 大分
矢島輝一
◎阿部拓馬
★永井謙佑 ← 名古屋
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