こんばんは。
たまたまコンビニに入ったら文藝春秋2015年9月号を発見。
これ芥川賞受賞作品が全文掲載されているんですよね。TVによると100万部突破したのだとか。
お笑い芸人が芥川賞受賞というのは勿論、今までなかったことで、もはやちょっとしたムーブメントに
なっているように感じます。こうなったらメディアに踊らされましょう。そうしましょう。
一冊¥1000くらいするのでちょっと躊躇しましたが、「火花」「スクラップ アンド ビルド」
両受賞作見れるのだから、一作品あたり¥500。文庫が出るのは相当先だろうし、ハードカバーを
買うほどの情熱もない自分にはちょうど良い。
テレビによると、いくら文藝春秋が売れても作家には一銭も入らないのだとか。
事前の原稿料(400字詰め原稿用紙1枚¥5000)って言ってたかな。要は取っ払いですね。
でも大きな宣伝になるわけだし、芥川賞受賞は大変名誉なことであるので作家側からも文句は
出ないのでしょう。
2時間くらいかけて一気に読みました。純粋に面白かったと感じました。
芸人って一般的には「面白い」「やかましい」「ちゃらちゃらしてる」とかそういうイメージが
強いように感じます。
笑いを取るって、その性質上あまりストイックなイメージを持たれないというか、冗談言うくらい
なんてことないだろうって敷居の低さも感じさせるだろうし、なめられがちなんだろうなって
思います。
でもこの作品を読むとやっぱりその世界で生きる「芸人」は字のごとく「芸事」を極めようと
しているんですよね。
自分を突き詰めて、終始「笑い」を取ることだけを考えて、自分を武器に人前で「表現」をして
お金を稼ぐっていうのは、他のクリエイティヴな仕事と何ら変わらない。
興味があるのが「笑い」なのか「機械」「音楽」「デザイン」「漫画」「文章」なのか。
ただそれだけの差。
お笑いの大御所は「笑い」に興味と才能があってそれを突き詰めてお金に換える。
それはそのまま例えばロックスターにだって変えられる。
ロックスターは「ロック」に興味と才能があってそれを突き詰めてお金に換える。
どんな形であれ「表現」をしている人には共感を持って読み進められるんじゃないでしょうか。
ただ「自己表現」を金銭に換えるというのは至難の業で、作者の又吉直樹さんはこの「火花」
において、成功者として、自分というフィルターを通して見てきた芸人を描いています。
主に報われない表現者を描いている。
それは現実味を持って世にあまたいる「自己表現」している側の喉元に突きつけられる刃のようにも感じます。
そういえば最近話題のこの方。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/fa/a4405712628b4fa461e975c4f8c8fb29.jpg)
佐野研二郎さん。デザイナーとして立派な表現者だったはずが。
やり方間違うと、、、、、
納豆の「とろっ豆」がうちの冷蔵庫にもあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/87/0919d4159981bbea5c2ffb8b3da69c70.jpg)
この人のデザインだとか。。。
なんか「笑うせえるすまん」の話みたいな人生だな。