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【名盤】影響を受けた音楽をうすーくディスクレビューする【紹介】Tim buckley/Starsailor

2020-11-25 09:01:52 | 名盤紹介

JUN SOUNDSYSTEMが影響を受けた私的名盤をうすーく語る。
主に若かりし頃に沢山聴いた音楽を紹介していきます。
偉大なシンガーの行き着いた音楽表現のその先。Tim buckley/Starsailor ティム・バックリィ/スターセイラー


前回触れたJEFF BUCKLEYの父親であるTIM BUCKLEYの、CDでは入手不可能(国内盤未リリース+プレスされた
のが一回だけの模様。)であったこのアルバム。いまや音楽配信で聴けるのだから素晴らしい時代です。

STARSAILORという名前にピンと来た人もいるかもしれません。同名のUKバンドの由来でもあります。



国内盤がリリースされている「Goodbye and Hello」も買ったし、1stも試聴してみたりしたのですが
どうにもこのアルバムの存在が気になって仕方なくて、当時御茶ノ水のジャニスまで借りに行きました。 
JEFFの父親である事から、このアルバムは聴いとかなきゃな!っていうのもありました。



しかし実際、このアルバムを最初聴いたとき、脳を独占したのは「???」のみでした。
アシッド・ フォークの大名盤「Goodbye and Hello」のような切なく透き通るメロディは??
複雑で奇妙なメロディ、エフェクトのかかったギターに、打楽器のような奏法、やたらジャジーな手数の多いドラム、
ホーン・セクションに、大袈裟なストリングス・・・。
今まで聴いた事がなかった音楽だけに謎のベールに包まれたアルバムだったんです。

でも、やたらと聴きたい衝動に駆られて再生したある日、突然糸が切れたように、気が付くと夢中で
聞いてる自分がいました。その一聴すると不快にも捉えられかねない難解なアレンジの中に心地よさが
見えてきたんですよね。

何よりの魅力はやはり圧倒的存在感のTIM自身のボーカル。一部批評ではJEFFは偉大な父親を超えた類稀な例と
記述されてるそうですが、とんでもありません。

これを聴いてみた後同じことを言ってみろって感じです。その歌声の素晴らしさに、血は争えないなといった
印象は確かに持ちますが、両者を比べ、優劣をつける事自体愚かしいです。

ブルースからオペラ?的な展開で盛り上がり、歌声も呼応するように、その多様性を見せる「Come Here Women」

tim buckley - come here woman


日本のジャックスを思わせるギターサウンドに絡むサックスとストリングスが、発狂に似た安らぎに導くような
「I Woke Up」 

I Woke Up


ブルージーなギター・リフにシャウトと急落下するメロディ、幾重もの打楽器の応酬に「カッコいい」と
言わざるをえない「Monterey」。

Monterey



TIMの歌唱力とストレートなメロディを楽しめる「Moulin Rouge」、「Song To The Siren」は、
彼はJEFFの父親なんだなぁ・・・と改めて感じます。

Tim Buckley - Song to the Siren



そしてジャズへの急展開とボーカルの奔放さが光る「Jungle Fire」は、SOAD のサージやマイク・パットンを思い出し、
7曲目「STARSAILOR」は洗脳レベルのアレンジとボーカル。

Jungle Fire



その飛びっぷりは、宇宙人と交信できるのでは・・・と思うほどで(笑)、そこから怪しいベースラインと打楽器がスパイ映画を
彷彿とさせる「The Healing Festival」に続きます。いや・・・これはもはや儀式をも思わせるな・・・。

Healing Festival



そして最後を飾る、「Down By The Border Line」は「Monterey」と通じるロック、ブルース系統のギターに思わず体が
動きます・・・・。特に終盤のサックスとギターの絡みは、とてつもない緊張感と高揚感がTIM のボーカルに負けじと
ハイクオリティな研ぎ澄まされた演奏を聴かせてくれます。

Down by the Borderline



・・・・と、結局全曲解説してしまったわけですが、計算づくなのか、ジャムセッションの賜物なのか緻密なアレンジと、
TIM のボーカルのヒリヒリしたせめぎ合いが何度聴いても飽きがきません。

最初聞いたときは圧倒されてしまうかもしれないけれど、「なんだ・・・これ・・・・」が「来た!!これ!!」に
変わる瞬間のドキドキ感は、何にも換えようがないです!まさに、自分にとって「魔物の潜んでいたアルバム」と言えるし、
そういえばビーチ・ボーイズの「ペット・サウンズ」も同じだったなぁ・・・と今さらながら思いました。

そしてその反面、これはTIM、JEFF共に感じることなのですが、ここまで神々しい表現をできる人は、
音楽に生命を吸い取られている・・・というかやはり長生きは出来ないのだろうか・・・と、無神経な感情さえ
浮んできます・・・。

最後に、入手の難しいCDですが、昔に比べ配信もされているし、是非とも聴いて欲しいと思います。


※筆者は音楽活動をしています。以下のYou Tubeより視聴、チャンネル登録して頂けると嬉しいです!!※

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