JUN SOUNDSYSTEMが影響を受けた私的名盤をうすーく語る。
主に若かりし頃に沢山聴いた音楽を紹介していきます。
Nirvana/Nevermind ニルヴァーナ/ネヴァーマインド
ニルヴァーナが世界にその名を轟かせた言わずと知れたセカンド・アルバム。国内盤が安く再発されてるので、
持ってない人はこの際、買ってしまいましょう。
一曲にして彼らをロックスターに、のし上げた伝説のナンバー「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」を収録。
Nirvana - Smells Like Teen Spirit (Official Music Video)
MTVでのプロモ放送回数歴代1位、「ティーン・スピリット」が米で売ってるコロンの名称であることなど有名な話ですね。
(デマという説も多し。)売れてからのカートは、この曲を演奏するのを極端に嫌がり、 MTVビデオ・アワードに出演した際も、
テレビ局側からの「スメルズ~」の演奏要請を、ガンと押しのけ、「レイプ・ミー」を演る!と言ってきかなかったようです。
結局、「リチウム」で折り合いをつけた両者でしたが、「レイプ・ ミー」のさわりを演奏してから「リチウム」に行くという暴挙を
ゴー ルデン・タイムにやってのけます。加えて、演奏終了後クリスが空高く投げたベースをキャッチ出来ず脳天に直撃!!という
ハプニングもあって、何度見てもハラハラする内容です。
Nirvana - Lithium (MTV Video Music Awards - 9th September 1992)
他に余談として、「スメルズ~」は、マイケル・ジャクソンなどのパロディでも知られるアル・ヤンコビックに取り上げられ、
その出来にカートがブチ切れたという逸話があったかな。途中で牛の鳴き声が入ったり、お馬鹿全開の茶化しパロディなので
当然といえば当然ですけど、個人的にはシリアスなオリジナルとの差が妙に笑えました。こちらも機会があれば聴いてみてください。
"Weird Al" Yankovic - Smells Like Nirvana Official Music Video
さ、話がどうにも一曲に偏りがちですが、他の曲も触れずに終われません。まずは2曲目 「イン・ブルーム」。PVが60年代風の
モノク ロで、普段は「グランジ・ファッション」と言われる格好で知られる彼らの太ぶち黒メガネ+ビシっとした
スーツ姿がみれます。ダークな歌詞と、PVの呑気な演出の「噛み合わなさ」はまさに愉快犯的。皮肉交じりのユーモアです。
Nirvana - In Bloom (Official Video)
そして3曲目の「カム・ア ズ・ユー・アー」これはキリング・ジョーク から「リフの盗用だ!」と訴えられ一騒動起きた曲だったかな。
これは非常にシビアな問題だし、ここでとやかく言う事ではありませんが、外野は抜きとして、この曲はベースとギターの絡みに
「不快感」があって好きです。
Nirvana - Come As You Are
Killing Joke - Eighties
そこからアクセル全開の「ブリード」、倦怠感と爽快感が 紙一重に交錯する「リチウム」短時間集中型パンク・ソング
「テリトリアル・ピッシング」、静から動へと劇的に展開する「ラウンジ・アクト」、(個人的に後半のハイライト曲) シャウトの中にも
歌心が見える「ステイ・アウェイ」 とたたみかけ、最後は鬱世界の象徴「サムシング・イン・ザ・ウェイ」から隠しトラックで
発狂へ・・・と、こんな感じでしょうか。
Nirvana - Breed (Live At The Paramount/1991)
Nirvana - Territorial Pissings (Live At The Paramount/1991)
Nirvana - Lounge Act (Live at Reading 1992)
Nirvana - Stay Away (Live at Reading 1992)
やはり楽曲自体が良いのはもちろんのこと、演奏がうるさすぎずカートの渾身ボーカルが生きたミキシング、
「メジャーなサウンド・プロダクション」こそが、本作最大の特徴なのは間違いないでしょう。
「売れ線に走った」と彼らが属していた当時のアンダーグラウンド・シーンから総スカンを食ったその原因でもあるのですが、
「ブリーチ」のような音だったら、ここまで大衆に浸透しなかったでしょうね。 彼らの演奏、バンドを取り巻く時代を含めた
付加要因、全ての歯車がガッチリかみ合ったからこそ、このアルバムは生まれ、メガ・ヒットとなり、後の 「グランジ・ブーム」に
繋がった。今や「オルタナティヴ」(反主流)が意味合いを変えてしまっている気がしなくもないですが、「非産業ロック」が
「産業ロック」に変わった時代、それはニルヴァーナが鳴らした「本音の音」に多くの人が同調したその証拠なんだろうなぁと思います。
と、まぁ、ずいぶん長く御託を並べましたが、少しでも興味を持った方、今まで食わず嫌いをしていた方、感性の舌でじっくり
味わってみてください。ノイジーな中に青く憂鬱なグッド・メロディが見つけられたらきっと虜になってしまうはずです。
そして、最後になりますが、カート・コバーンの「コバーン」は(コヴェインとも言うかな) どうやらアイルランド系が祖先の姓
らしく、カートも幼少時代から母親の影響でアイルランドやイギリスの音楽に慣れ親しんでいたようです。
彼の作った曲を聴くと「道理で・・・」と、ものすごく納得しました。他のアメリカのバンドとはちょっと毛色が違いますよね。
やっぱり僕も音楽の好みはUK寄りなんでしょうか。
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