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フライフィッシャーの独り言

縁結びの神様として有名な島根県の出雲大社 何故?出雲大社が縁結びの神様として有名なんぢゃろぅか?

諸説あるが 毎年10月は出雲大社に大勢の神様が出雲大社に集結し 縁結びの話し合いを行うというのが由来

また天照大神が

「私には身に見えるこの世の祭りごとを行います 出雲の大国主大神は目に見えぬ世界や縁をなどを担当しなさい」

と指示されたとのこと

また運命の赤い糸ちゅ~ことをお聞きになったことがあろう この運命の赤い糸のもとになった話は 中国の定婚店ちゅ~逸話に

出て来る話

唐の時代のこと


杜陵の韋固(いこ)は幼い時に父母を亡くしたので 常々早く結婚したいと思っていたが、 何度縁談を申し込んでも上手く行かなかった

ある時彼は清河を旅し途中宋城の南にある宿場町に滞在した 旅仲間の中に彼に縁談を持ちかける人があって 相手の女性は嘗ての清河の

司馬だった潘昉の娘だと言う 次の日の未明に韋固を宿場の西にある龍興寺の門前で潘家の人と会わせてくれると言う

韋固は気が急いていたので翌朝とても早く駆けつけた

 

寺の門前に着いた時には月はまだ天上に高々と懸かっていた ふと見ると一人の老人が階段に腰掛け大きな袋に寄り掛かって 月明かりで

書物を読んでいた 韋固も傍らから覗き込んだが そこに書かれている文字が分からないので老人に尋ねてみた

「ご老体が読んでらっしゃるのは何の書物ですか? 私は小さい時から学問をしているので 知らない字はないはずです 西方の梵語でも

読めるのに この書物の文字は見た事がありません どう云うことですか?」

老人は笑いながら答えた


「これはこの世の書物ではない お前さんが見たことないのは当然じゃ」

韋固はまた尋ねた

「では何処の書物ですか」

「あの世の書物じゃよ」

「冥界の人がどうしてここにいるのですか」

老人は答えた

「お前さんが来るのがちと早いんじゃ わしが来ていかんことはない あの世の役人は皆この世を預かり 人の世を管理しておる

この世を行き来していていかんことはあるまい」

「ではあなたは何を管理しておられるので?」

韋固が尋ねると老人はこう答えた


「この世のすべての者の婚姻に関わることじゃ」

韋固は心中密かに喜んで言った

「私は幼い頃に父母を失いましたので早く結婚し 子供を多く儲け 家を代々継承して行きたいと思っていました この十年余り

あちこちに縁談を求めましたが思うように行きません 今日ここである人が潘司馬の娘さんを紹介してくれることになっているのですが

この縁談は上手く行くでしょうか」

老人は答えた


「上手くいかん お前さんの女房はまだ三歳じゃ。 十七歳になってやっとお前さんの家の門を潜るだろうよ」

韋固が袋の中身を尋ねると

「赤い紐じゃよ これを使って夫婦となる二人の足を結ぶ 二人の婚姻が冥界で決められたら わしが密かにに赤い紐を二人の足に

結びつける 喩え二人の家が敵同士であろうと 貧富の差が大きかろうと また千山万水かけ離れていようと 赤い紐さえ結べば

もう逃れられん お前さんの脚はもうその娘の足と結ばれておる 他の人を探しても何にもならん」

韋固は尋ねた

「私の妻は誰ですか。何処に住んでいるのでしょうか」

「宿場の北側で野菜を売っている婆さんの娘だ」

「見に行くことはできますか」

「婆さんはいつもその子を抱いて野菜を売っておる わしに着いて来れば教えてやろう」

夜が明けたが韋固が待っていた人は現れなかった 老人は書物をしまうと袋を背負い歩き出した 韋固が老人に着いて市場へ行くと

一人の片目が見えない老婆が三歳ほどの女の子を 抱いているのが目に入った 見るからに汚くて醜い子である 老人はその女の子を指差して

韋固に言った

「あれがお前さんの女房だ」

韋固は思わず怒りがこみ上げてきて言った

「殺してもいいですか」

「あの娘には富貴の運がある 一緒になれば幸せになる 殺すなどとんでもない」

言い終わると老人はふっといなくなった 韋固は召使に刀を渡して言った

「お前はいつもよくやってくれている、もし私の為に、 あの娘を殺してくれれば、銭一万をやろう」

召使は承知すると刀を袖口に隠し市場の中へ入って行った そして人混みに紛れて少女を一刺しして逃げた 市場は大騒ぎとなり

召使は逃げさることができた

「やったか」

韋固が召使に聞くと

「心臓を一突きしようと思ったのですが、外れて、眉間に刺さりました」

と召使は答えた

韋固はその後も縁談をあちこちに申し込んだが 上手くまとまらなかった  瞬く間に十四年が過ぎた 彼は父の古い伝手を頼って

相州の王泰と云う州長官の下で職を得て 専ら罪人の尋問に当たっていた 王泰は韋固が有能なのを気に入り 娘を嫁がせることにした

韋固の新婦は十七歳で 容貌も美しく韋固は大満足であった しかし妻はいつも眉間の間に小さな造花を貼り付け どんな時にも外そうと

しなかった 年越の頃彼はそのことを妻に問い詰めると妻は泣きながら答えた

「実は私は王長官の姪で 本当の娘ではありません 私の父は生前宋城の県令をしていましたが在職中に亡くなりました 当時私は

まだ乳飲み子で母と兄も相次いで亡くなりました 残ったただ一つの屋敷が町の南にあり 乳母の陳氏と共に住んで 毎日野菜を売って

暮らしておりました 陳氏は私が幼いのを哀れに思いいつも傍に置いていました 三歳の時陳氏が私を抱いて市場を歩いていると

突然無法者に刀で眉間を刺され傷が残りました ですから造花を貼って隠しているのです 七~八年ほどして叔父が盧竜に赴任したのを

機に叔父に引き取られ 彼の娘としてあなたに嫁いだのです」

韋固は尋ねた

「陳氏は片目が見えなかったのではないか」

「そうです、どうしてご存知なので」

「お前を刺した者はわしが寄こしたのだ 何と不思議なことだ」

韋固はそう言うと妻にことの経緯をすべて話した この時より夫婦は益々互いを敬い愛するようになった 後に宋城の県令がこの話を

耳にし その宿場町を定婚店と名づけた

月下老とは結婚の仲立ちをする人 仲人 媒酌人 縁結びの神を言い「赤縄を結ぶ」は夫婦の縁を結ぶことを言います

誰もがご存知の「運命の赤い糸」の元となっている

 

本日は縁結びの日ちゅ~ことで 定婚店のお話

 

 

 

http://www.genesis-ot.jp/

 

 


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