その居酒屋は韓国風料理を出す飲み屋で、店主のアガシ(呼び名で店名)とは30年以前前からの知り合いで、アガシが本当の娘だった頃から知っている。
そのアガシは孫も居るハルモ二(おばあさん)になってしまった。それでも若い時の呼び名;アガシで通している。
その居酒屋は今年の春ごろ開店したが、ちょうど駅前には土木作業員や、建築関係の作業員が仕事着のまま、気軽に飲みに通える店がなかって
店は当たって流行っている。
店には韓国人のおじいさんたちも店の名前につられてやって来て、店に入ってから「アガシは何処だ!アガシは何処だ!」と叫んでいる。
時や遅しである。ハルモニ・アガシの毒牙にかかって客にならされ通うになる。アガシはニュウカマーだから日本で生まれ育った韓国人、朝鮮人と違って韓国語
は、当然ながらペラペラだし、話す日本語は母国語の訛が残っていて、河馬にはアガシが幾つ何十になってもその大阪弁の訛方がかわいらしく聞こえる。
そのオバアチャンのアガシにひかされて、河馬は躁が残っていることもあって、二日と空けずにアガシの居酒屋へ通っている。今月のつけは5万円を超える
見込みだ。
このまま通い続ければ河馬の生活は破たんする。躁よ止まれ!助けて神様。