会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

前代表取締役の善管注意義務違反の疑いに関する社内調査に関するお知らせ(ジーネクスト)

前代表取締役の善管注意義務違反の疑いに関する社内調査に関するお知らせ(PDFファイル)

前社長と現経営陣が対立しているジーネクスト(東証グロース)のプレスリリース(2024年9月9日)。

前代表取締役、横治氏による過去の行動の調査・検証を行った社内調査(一次報告)の結果と、それに基づく今後の調査方針、体制、方法等(取締役会にて決議)を述べています。(→当サイトの関連記事(調査開始について))

「(4)調査報告内容

利益相反行為に該当すると疑われる重大な事実が存在すること

当社は、2024 年8月 16 日付「前代表による善管注意義務違反の疑いに関する調査・検討開始のお知らせ」において、横治氏の代表取締役在任中の善管注意義務違反・忠実義務違反 に該当する疑いがある事実として、2024 年5月9日の取締役会の数日前に、自己の保有株式の大半(公開買付規制にかからない発行済株式の約33%)を、市場価格の1.5倍で同取締役会の6日後に譲渡する企図を横治氏が突如表明した上、同取締役会においてその譲渡先 等について十分な説明をしなかった事実、および、横治氏が、当社取締役会に無断で、当社と競合する可能性がありうる事業(ビジネスアポイントのプラットフォームの開発等)を営む株式会社 BigSmall(本店所在地:東京都港区赤坂二丁目17番1号、代表取締役中内奈々氏)の取締役に 2021 年5月 25 日より就任していた事実を商業登記簿の記載とともに指摘しております。

本調査の結果、まず前者の事実について、横治氏は、遅くとも 2024 年2月には、当社との正式な取引関係のない仲介業者を起用し、横治氏が保有する当社株式の大半を譲渡するスキームの検討に入り、当社取締役会への報告のないまま、同年4月には関係者間で具体的な調整を進めていた疑いがあることが確認されました。

また、後者の事実についても、横治氏は、株式会社 BigSmall の取締役に就任していたのみならず、同社のための営業活動、協業先の支援、契約締結行為等を、当社代表取締役名義および当社の人員を利用して行っていたことが疑われる記録が確認されました。

コンプライアンス違反に該当すると疑われる重大な事実が存在すること

本調査の結果、横治氏の代表取締役在任中の行為については、職務権限基準、稟議規程、関連当事者取引管理規程、情報セキュリティ管理規程等に違反すると疑われる各種の行為が確認されました。

なお、当社からの再三の返却要請にかかわらず、横治氏への当社の貸与物等(PC・その他備品・法人クレジットカード・セキュリティカード・社員証・健康保険証・未提出の領収書)は返却されておりません。

(5)調査結果に基づく小括

横治氏の代表取締役在任中の行為には、善管注意義務違反(会社法330条1項、民法644条)ないし忠実義務違反(会社法355条)に該当する行為が含まれる可能性が高いと考えられ、継続した調査を検討しております。」

今後の対応は...

「当社は、以上の社内調査(一次報告)の内容を踏まえ、同様の体制および方法により横治氏の責任の有無および内容について調査・検証を進める予定です。独立した外部者による調査の実施についても検討を進め、今後の取締役会において正式に決定した場合、速やかに開示する予定です。」

こちらは前社長からの現経営陣への責任追及に関するプレスリリースです。

株主からの提訴請求に対する当社監査役からの不提訴理由通知書の送付について(2024年9月9日)(PDFファイル)

「当社監査役 3 名は、当社株主である横治祐介氏(以下「横治氏」といいます。)から、令和 6 年 7 月29 日付で、当社の在任取締役 3 名(以下「本件取締役」といいます。)に対する責任追及の訴えを求める旨の「提訴請求書」(以下「本提訴請求書」といいます。)を受領いたしました。

当社取締役会は、本日開催の取締役会において、当社監査役 3 名より、本提訴請求書の調査・検討の結果、監査役全員一致の意見によって本件取締役に対して訴えを提起しないことを決定した上で、本日付で会社法第 847 条4項に基づき横治氏に対し通知書を送付した旨の報告を受けましたので、下記のとおりお知らせいたします。...」

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「企業会計」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事