IOSCO(証券監督者国際機構)から、金融のリテラシーに関するコアコンピテンシーのフレームワークが公表されたというお知らせ。
「IOSCO メンバー及び投資者教育の担い手、その他の関係者が投資家教育の取組みを行う際の助けとなるもの」とのことです。
次の7つの分野に基づく投資家のコンピテンシーを身に着けることが推奨されるそうです(プレスリリース仮訳より)。
1.基礎的な投資原則と概念:投資に関する幅広い土台となる原則について
2.投資商品の属性:商品の構造と手数料、様々な投資商品の潜在的なリスクといった重要な特徴について
3.投資商品の購入/販売プロセス:投資商品、金融サービス提供者、投資商品を売買するプラットフォームを選択する際に必要なコンピテンシーについて
4.投資の保有:投資の監視及び管理に必要なコンピテンシーについて
5.投資家の権利と責任:苦情や救済手続きのような投資家の権利と責任、及び投資家保護処置について
6.投資に関する行動バイアス:投資決定をする際に投資家に影響を与えうる感情または認知バイアスについて
7.投資詐欺:投資詐欺の共通の特徴、及び詐欺の被害者にならないためのコンピテンシーについて
原文もあげておきます。
1. Basic investing principles and concepts: the broad underlying principles of investing.
2. Investment product attributes: key features such as product structure and fees as well as the potential risks of various investment products.
3. Buying/selling process of investment products: the competencies applicable during the process of selecting investment products, financial service providers and platforms for buying and selling investment products.
4. Owning investment holdings: the competencies applicable to monitoring and managing investments.
5. Investor rights and responsibilities: investor rights and responsibilities and investor protection measures such as complaint and redress procedures.
6. Behavioural biases related to investing: the emotional or cognitive biases that may affect investors when making investment decisions.
7. Investment scams and frauds: the common features of investment scams and the ability to avoid being a victim of scams and frauds
フレームワークそのものは目次なども含めて20ページほどのものです。
投資を考える前に流動性ある貯金をしなさい(Create a liquid savings reserve (emergency fund) before contemplating investing. )ということも書いてあり、やみくもに投資を勧めるものではないようです。
投資関連のニュースとして...
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「政府、与党は16日、期限付きで導入された少額投資非課税制度(NISA)について、恒久化を見送る方針を固めた。恒久化は金融庁や証券業界が求めていたが、現行制度は富裕層への優遇だとの指摘もあり、認めるのは難しいと判断した。」
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