金融庁は、重要な事項につき虚偽の記載がある有価証券報告書及び四半期報告書を提出したとして、株式会社オービックに対する課徴金納付命令を、2013年8月6日付で決定しました。
以下のような指摘がなされています。
「被審人(注:オービック)は、海外の不動産プロジェクトを資金使途とする社債(私募債)に対する投資を行っていたが、社債発行者が破綻したことから、連帯保証人の資力に依拠して当該社債の償還可能性を評価していた。その後、被審人は、当該連帯保証人の財政状態が大幅に毀損した可能性をうかがわせる事象を把握したが、社債の評価体制の不備等により、当該事象の影響を十分確認せずに当該社債の評価を誤った結果、当該社債に係る投資有価証券評価損等を計上しなかった。」
粉飾金額は130億円以上になるようです。
それに対して、課徴金の金額は884万9,999円となっています。
上場会社で虚偽記載(疑惑)事件が発生した場合には、外部の専門家を含む委員会を設けて、不正の内容を調べさせ、再発防止策などを検討させるのが最近の標準的なやり方ですが、この会社は、そういうことは一切やっていないようです。
金融庁による課徴金納付命令の決定について(オービック)(PDFファイル)
金融庁、オービックと明治機械に課徴金納付命令(日経)
かなり悪質な粉飾だと思われますが、マスコミではごく軽い扱いのようです。広告宣伝費の力でしょうか。
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