国家公務員が公務での出張時に取得した航空会社のマイレージについて、政府が国による一括管理を目指しているという記事。
「マイレージは搭乗者個人に与えられるため、公費で搭乗しても「個人の財産」となる。長距離線への搭乗機会が多い外務省官僚は「たまったマイレージはホテルの宿泊券に換えたり、家族旅行の足しにする」と、公金が「個人の特典」に化ける実態を認める。
政府は、17日の閣議で「マイレージの取得及び使用の自粛を徹底する」との答弁書を決定した。」
企業で考えれば、マイレージ相当額は、名目上交通費だが、実質的にはマイレージを獲得した役員や従業員への現物給与になるのでしょう。厳密には、個人への課税の問題が生じます。国家公務員の出張で生じたマイレージを個人に帰属させないで国に帰属させるようにする(少なくともマイレージの個人的取得・使用はさせない)ということになると、税務署の調査対象になってくるかもしれません。そうすると、民間企業も個人にマイレージを取得・私用させない → 無駄な出張はしなくなる(個人の役得がなくなるため) → 航空会社・旅行業・宿泊業の業績悪化・・・というのは考えすぎでしょうか(航空会社は経費が減ってプラスかもしれませんが)。
会計士も出張が多い職業ですが、一般企業と異なるのは、ほとんどの場合、クライアントが出張費を負担することです。クライアントが監査関連費用として負担したものが、実際には会計士個人のために費やされるというのは、職業倫理上もまずいという意見も出てくるでしょう。
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