東証1部上場企業の2011年3月期決算に関する記事。12日までに決算発表した831社について調べたものです。
「経常利益の合計は第3四半期は約6兆円だったが、第4四半期は約4兆円に減った。前年同期と比べても6%以上減った。四半期ごとの利益はリーマン・ショックでマイナスになった08年度第4四半期を底に回復してきたが、ブレーキがかかった。」
「11年3月期(通期)の売上高の合計額は前期比約7%増の約406兆円、経常利益の合計額は約56%増の約22兆円。第3四半期までの業績が良かったためだ。ただ、被災した工場や店舗などの復旧費用を含む特別損失は3.5兆円に達した。」
記事のグラフをみると、四半期ごとの推移がよくわかります。四半期会計基準の改正で四半期は累計数値だけでよいことになりましたが、やはり累計数値でなく3カ月ごとの情報の方が利用者には親切です。
以下、震災関連の損失が大きい会社に関する記事を集めました。
日本製紙、震災特損630億円計上へ 最終損益も赤字転落見込み(産経)
同社プレスリリース(PDFファイル)
東北電力、337億円赤字 震災で1093億円特損響く(朝日)
ルネサス、最終赤字予想を1150億円に修正 被災で350億円悪化(産経)
トヨタ:震災損失1100億円 生産は6月に7割回復へ(毎日)
トヨタ(米国基準採用)の震災損失というのは、他社のように特別損失計上額ではなく、営業利益への影響額でいっているようです。直接の損害だけでなく、売り上げ減の影響なども含む金額のようです。
日立製作所:3月期決算 黒字2388億円の過去最高益(毎日)
全体としては大きな黒字ですが「茨城県を中心とした多くの生産拠点が被災し約1000億円の損害」とのことです。
マルハニチロ、震災被害で45億円の特損計上(産経)
コスモ石油、千葉製油所の特損57億円を計上 2011年3月期(産経)
サッポロ、1~3月期の赤字が2倍超 震災で特損19億円(産経)
キリンと同様に「放送予定だったテレビコマーシャルを震災後にACジャパン(旧公共広告機構)のCMに切り替えた被害」も特別損失計上しています。
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