東芝・歴代社長立件の可能性は消えたのか
ASBJの収益認識会計基準案へのパブコメ募集に、証券取引等監視委員会の浜田康委員(公認会計士)が意見を提出していることを取り上げた記事。
「「東芝のバイセル取引などが見逃される状況を考慮すれば、最終的な顧客以外の他の当事者に対して計上した売上高、売掛金を注記事項とすることも有用である」(太字は記者注)
昨年秋に提出されたパブリックコメント(以下パブコメ)が関係者の間で注目を集めている。このパブコメの主が「公認会計士・浜田康」。すなわち、証券取引等監視委員会(証取委)の浜田康委員だからだ。」
「証取委の現役委員がASBJにパブコメを寄せるのは前代未聞である。浜田委員は、証取委の事務局に事前報告や調整などはしていないようだ。浜田委員自身、パブコメはこれが初めてという。
前代未聞のパブコメであえて東芝のバイセル取引に言及した真意は何か。不正会計を指示したと見られる歴代3社長のうち西田厚聰氏は昨年12月8日に死去したが、佐々木則夫氏、田中久雄氏はまだ生きている。
佐々木氏や田中氏の立件は本当にありうるのか。上場廃止の危機が遠のき、東芝の不正会計への関心も薄れつつある中、浜田委員のパブコメは少なくとも事件の風化を押しとどめる意味はありそうだ。」
浜田氏が提出した意見を見ると、東芝事件がらみのバイセル取引(有償支給取引)だけを取り上げているわけではなく、ほかの項目も含め、基準案のあいまいな記述の部分の意味を確認するような部分が多いようです。熱心な会計士が基準案の不明確な点をいろいろと示して改善を求めているというふうに読めますが、たしかに、現役の監視委の委員がパブコメを出すというのは異例であり、真意はわかりません。
企業会計基準公開草案第61号「収益認識に関する会計基準(案)」等に寄せられたコメント(企業会計基準委員会)
浜田委員のコメントはこちら。
↓
https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/20170720_CL055.pdf
(記事で引用している「東芝」という言葉が含まれている部分は見当たらなかったのですが、見落としているのかもしれません。)
(補足)
当サイトへのコメントで教えていただいた記事。
↓
「戦犯」といわれた東芝カリスマ経営者は生前、何を語ったか(SankeiBiz)
「監視委は翌期に消される見かけ上の利益だとして「明らかな粉飾」とみていたが、西田氏はこう反論してみせた。
「代金はちゃんと支払ってもらう。そのときに部品の価格がいくらであろうが、どんなに高い値段であろうが、どれだけ利益を出そうが勝手。台湾(の製造委託先)の人は東芝にちゃんとお金を払っている。それに対し利益が出る。それを計上するのは当たり前のことで禁じることはできない。会計原則上ね」」
(補足2)
これも当サイトへのコメントで教えていただきましたが、浜田氏の意見では「質問5」へのコメントで、「東芝」が登場しています。
コメント一覧
![](https://blogimg.goo.ne.jp/image/upload/f_auto,q_auto,t_profile_square_m/v1/noimage/user_photo/gb25_noimage.png)
Yy
![](https://blogimg.goo.ne.jp/image/upload/f_auto,q_auto,t_profile_square_m/v1/noimage/user_photo/gb25_noimage.png)
kaikeinews
![](https://blogimg.goo.ne.jp/image/upload/f_auto,q_auto,t_profile_square_m/v1/noimage/user_photo/gb25_noimage.png)
AY
最近の「企業会計」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事