今月の日経「私の履歴書」はファンケルの会長で、21日は税務調査のエピソードでした。
当時の顧問は立派な会計士だったそうですが、会社設立前に紹介された税理士はひどい人物だったそうです。
「突然、税務署の職員が本社や工場、自宅に「脱税しているとの情報がある」と入り込んできた。脱税? そんなわけはない。
80年の会社設立前に横浜市で化粧品を売っていた頃、すでに2000万円の利益が出た。すると紹介された税理士から「個人で事業をやっていると税務署から色々とつつかれる。見かけの利益をゼロにする方法がある。その代わりに利益の半分をもらえないか」と持ちかけられた。
どこかの税務署長まで務めた人物と聞いていたが、脱税のプロだった。違和感を覚えた。税金を払うことこそが信用につながると考えていたからだ。三和銀行の支店長に相談すると、公認会計士の大山哲先生を紹介してくれた。
大山先生はとても正義感が強い会計士だ。税逃れの指南を求めるような会社の顧問は絶対に引き受けない。ファンケル創業と先生の会計事務所の設立が同時期で、とても気があった。毎日のように夜中まで夢を聞いてもらった。
その先生から指導を受けていたわけで、絶対に脱税なんかするわけがない。」
税務調査では、結局、チラシの印刷会社による二重請求が見つかっただけだったそうです。
「結局、税務署は二重払いを見つけてくれただけだった。調査を終える日に署員が「ガセネタだった」とぽつりと言い残し去った。」
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