週刊経営財務3月23日号によると、ASBJの税効果会計専門委員会で、「評価性引当額の内訳」や、「繰越欠損金に関する情報」等の開示を検討しているそうです。
3月20日の企業会計基準委員会でその検討状況が報告されています。
第308回企業会計基準委員会の概要
審議(7)-5 繰延税金資産の回収可能性に関する論点-開示(注記)に関する論点の検討(PDFファイル)
評価性引当額の内訳の開示については・・・
「評価性引当額の内訳の開示については、第 7 項から第 9 項の検討からは便益がコストを上回ると考えられ、IFRS における開示要求とも整合性が高まるため、追加的に開示を求める候補になり得ると考えられるかどうか。
具体的には、現行基準で求められている「繰延税金資産及び繰延税金負債の発生原因別の主な内訳」において評価性引当額を合計値で示す形式を踏襲したうえで、別の表において評価性引当額の内訳を開示することが考えられる。その際、①税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額の合計と将来減算一時差異に係る評価性引当額の合計に分けて開示する方法や②主な項目ごとの内訳を開示する方法が考えられる。」
表形式で、発生原因別の金額(引当前)、引当額、引当後を並べる方がわかりやすいような気がしますが。いずれにしても、今までよりも緻密に引当額を見積もらないといけないのかもしれません。
繰越欠損金に関する情報については・・・
「・・・税務上の繰越欠損金について連結上重要と考えられる繰延税金資産を計上している会社に係る税務上の繰越欠損金の繰越期限を開示することが考えられる。」
「上述の検討において、追加的に開示を求める候補として考えられたものは次のとおりである。
・評価性引当額の内訳
・税務上の繰越欠損金について連結上重要と考えられる繰延税金資産を計上している会社に関して、税務上の繰越欠損金の額及び計上している繰延税金資産の額、税務上の繰越欠損金の繰越期限、繰延税金資産の計上根拠」(40項)
会社分類の開示などは取り下げたようです。
IFRSにおける注記例などを別紙資料でつけています。
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