ASBJが「包括利益」の導入を、10月29日の委員会で暫定合意したという記事。
2011年3月期からの適用だそうです。
「包括利益とは当期純利益に「その他の包括利益」を加えた表示。その他の包括利益は、有価証券の評価差額、為替換算調整、ヘッジ評価差額などが含まれ、従来の当期純利益と比べて企業の利益操作が困難とされている。」
「合意の前提として「早期に導入を図るため、現行の当期純利益の表示とリサイクリングを維持するとともに、支配継続時の持分変動に関する現行の会計処理を前提とする」ことが挙げられていて、従来の当期純利益も表示としては残る。」
包括利益は、計算しようと思えば、株主持分等変動計算書から計算できる数値です。当期純利益を残すのであれば、実務的に難しい問題はあまりないと思いますが、財務諸表を構成する基本的な計算書が大きく変わるという意味では、重要でしょう。
また、IASBで検討されている金融商品会計基準見直し(戦略投資の時価変動をその他包括利益に計上するのを容認する)を、今後日本基準に反映させようとすると、包括利益計算書が必要となってきます。
最近の「企業会計」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事