内閣府資料に中国国営企業の透かし? 河野太郎氏「チェック体制の不備」釈明も…金融庁や経産省でも見つかる
内閣府の会議資料に中国国営企業の透かしが入っていたことが判明して騒ぎになっているという記事。
「内閣府規制改革推進室は23日夜、X(旧ツイッター)で、問題の資料は「タスクフォースの民間構成員の大林ミカ氏により提出された」とし、大林氏が事業局長を務める「自然エネルギー財団」が過去に開いたシンポジウムでの中国企業の資料から「テンプレートにロゴが残ってしまっていた」と説明。「自然エネルギー財団と中国政府・企業とは人的・資本的な関係はないとのことです」と釈明した。」
「経産省や金融庁のサイトにある「自然エネルギー財団」の資料にも酷似した透かしがあるのが続々と見つかっている。」
金融庁のサイトで、「自然エネルギー財団」を検索すると、「サステナブルファイナンス有識者会議」(第5回)議事次第」(2021年)の資料に同財団のものが含まれています。
「脱炭素に向かう 世界加速するエネルギー転換と日本」(PDFファイル)という資料です。
透かしは資料の最後のページの右上にありました。
資料の内容については、太陽光発電や風力発電のコストが大幅に下がっているなど、自然エネルギー推進の立場(結果として中国企業に有利?)のものですが、中国の石炭火力が増えているというグラフや、日本と中国がインドネシアなどでの最も強力な石炭資金融資国だという記述もあり、中国のプロパガンダというのでもなさそうです。
(補足)
今、金融庁の上記ページを見たら、この資料は削除されていました。
「※令和6年3月25日:資料4については資料提出者(自然エネルギー財団)から、26ページ目において、誤って特定企業の透かしが入っていたため資料を差し替えたいとの連絡があり、資料の掲載を一旦取りやめました。当該資料において、特定企業の透かしが入っていたことに関する事実関係について、資料提出者に説明を求めていきます。」(金融庁ウェブサイト)
(補足2)
金融庁ウェブサイトのトップページでも、資料掲載取りやめが告知されています。
(補足3)
この問題の続報。
内閣府タスクフォース資料に「中国企業ロゴ」 広がる波紋、金融庁も提出者に説明求める(JCAST)
「資料は2050年までのカーボンニュートラルの実現に向け、23年12月25日と24年3月22日に開催された「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」の会議で配布されたもので、資料の一部に中国の国営電力会社「国家電網公司」の透かしロゴが入っていた。同社は世界最大の電力会社で、再生可能エネルギーを扱っている。
この問題は経産省や金融庁のサイトでも起きた。例えば金融庁サイトに掲載されていた「脱炭素に向かう世界 加速するエネルギー転換と日本」では、資料の最終ページの右上に透かしロゴが入っていることを確認できる(25日14時時点で削除済み)。」
【内閣府よりご報告】
— 内閣府規制改革推進室 (@cao_kisei) March 25, 2024
再生可能エネルギータスクフォースについてご報告です。
本日、同タスクフォースの資料に中国企業のロゴが入りこむに至った経緯についての資料をHPに掲載いたしました。https://t.co/abCIcKdj90
中国企業ロゴ問題 財団提唱の「アジアスーパーグリッド構想」、アジア全域を送電網で結ぶ(産経)
「自然エネルギー財団はソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長が東京電力福島第1原発事故を受け、2011年8月に設立。その直後の同年9月にASG構想が公表された。日本や韓国、中国、ロシア、モンゴル、インド、東南アジアを総延長距離3万6000キロの送電網で連結する壮大な構想だ。」