会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

「社外取締役の在り方に関する実務指針」を策定しました(経済産業省)

「社外取締役の在り方に関する実務指針」を策定しました

経済産業省は、「社外取締役の在り方に関する実務指針」を策定し、2020年7月31日に公表しました。

「本指針は、会社法及びコーポレートガバナンス・コードの趣旨を踏まえつつ、社外取締役の役割や取組について実務的な視点から整理するものであり、社外取締役に期待される基本的役割を明確にした上で、そのような役割を果たすために役立つ具体的な取組についてベストプラクティスを示しています。

本指針は全3章で構成されており、第1章では社外取締役の役割及び心構えとして特に重要な点をまとめています。第2章では社外取締役がその役割を果たすための取締役会や関係者との関係の在り方や具体的な行動について示し、第3章では社外取締役が役割を果たすために会社側が構築すべきサポート体制の在り方を整理しています。」

50ページほどのものです。

関連するコラム記事。

改めて問う。なぜ、社外取締役なのか?
~「社外取締役の在り方に関する実務指針(仮称)」の意義~
(大和総研)

「2020年5月13日、経済産業省CGS研究会(コーポレート・ガバナンス・システム研究会)に社外取締役のアンケート調査の結果が示された(※2)。その内容に多くの委員が驚きを隠せなかった様子が議事要旨にも記録されている(※3)。

(株主やステークホルダーではなく)「社長、会長をはじめとする執行陣のために行動する」ことを「最も重視」と回答した社外取締役 11.5%
(役割として)「経営陣の指名・報酬プロセスへの関与」を「最も重視」と回答した社外取締役 6.9%
社長・CEOが自身の指名を主導したと認識している社外取締役 65.0%
「社外取締役の発言や質問により、決議案件が再検討・修正されたことはない」と回答した社外取締役 39.9%

このままでは、ガバナンス改革が画竜点睛を欠くことにもなりかねない。そうした問題意識もあったのであろう、CGS研究会は「社外取締役の在り方に関する実務指針(仮称)」(「社外取締役実務指針」)のとりまとめを進めている。「社外取締役実務指針」とは、会社法及びCGコードの趣旨を踏まえ、社外取締役の在り方(役割と具体的な取組等)について実務的な視点から整理した、社外取締役を主な対象とするガイドラインである。」

ちなみに、日経の経済教室で、社外取締役制度を取り上げていました。

社外取締役制度の課題(下)多様化だけでは機能せず
山田仁一郎・大阪市立大学教授
(記事冒頭のみ)

社外取締役制度の課題(上) トップの姿勢が重要に
江川雅子・一橋大学特任教授
(記事冒頭のみ)

山田教授によると、社外取締役に求める多様性は、本来、役員会の質を高めるスキルセット(専門知識・経験)の組み合わせであり、単なる性別や国籍の多様性ではないとのことです。
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