EY、コンサル稼働時間を「20分の1」にした超活用術 依頼が殺到するESG関連案件の調査を効率化
EYジャパンが、ESGに関する情報収集に生成AIを活用しているという記事。
「社内のデータサイエンス関連の部署が開発期間1カ月で作ったのが、GPT-4を使ったESG関連情報の分析データベースだ。これにより、従来コンサルが手作業で担ってきた関連情報の収集、開示内容に関する要約、横比較をAIが代行できるようになった。
特徴は、さまざまに表現される気候変動の影響に関する記述を、その企業にとって「利益」なのか「損失」なのか単純化できるようになったことだ。例えば「気候変動の影響による不作」と記載があれば、「損失」とAIが判定する。
それによって、ある調査案件においては対象となる企業の絞り込みに2000時間、開示情報をEY独自の基準に基づき整理する作業に350時間かかっていたところを、絞り込みは自動化、情報整理作業は約120時間まで圧縮できた。
調査にかかる時間が20分の1になったことにより、コンサルは情報の分析や顧客への提案内容に時間を割くことができる。
EYストラテジー・アンド・コンサルティングのデータサイエンスリーダーである小林元氏は「情報抽出や要約といったタスクは従来のAIもできていたが、GPTの登場で精度が格段に上がった。自然言語で書かれた気候変動関連の情報は、この技術の格好の活用対象になる」と語る。」
生成AIは、自然言語による大量の公開情報を分析するというのが、得意なのでしょう。