会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

京セラ、太陽光事業で損失511億円 19年3月期(日経より)

京セラ、太陽光事業で損失511億円 19年3月期

京セラ(IFRS適用)が、太陽光発電事業で長期購入契約を見直したことにより損失511億円が発生するという記事。

「京セラは05~08年、米ヘムロックとその子会社との間で太陽電池セルの材料となるポリシリコンの長期購入契約を4回にわたって結んだ。このうち最長で20年まで続く予定だった複数の契約を見直し、購入義務を解消した。

これに伴いヘムロック側に支払った前金を放棄するほか、ポリシリコンの在庫をヘムロックに代物弁済する。京セラとヘムロックは15年から日米の裁判所で契約の有効性を巡って争っており、和解金も支払う。代物弁済しない一部在庫に関しては評価損を計上する。

05~08年当時は、欧州などの環境意識の高まりを背景に太陽光発電の需要が盛り上がっていた。このため京セラはポリシリコンの長期購入契約を結び、固定価格で調達せざるを得ない状況だった。だが、11年ごろから中国のポリシリコンメーカーが価格攻勢をかけたため、スポット価格が下がり、長期で契約していた固定価格との乖離(かいり)が広がっていた。」

ヘムロック社との長期購入契約の和解のお知らせ(京セラ)(PDFファイル)

プレスリリースでは、契約内容については四半期報告書(注記)を見るようにとのことだったので、見てみました。


(画像クリックで拡大)

末尾に書いてありますが、「当該契約上の未購入残高を低価法に基づき評価」して、損失計上したそうです(したがって、第2四半期までにある程度の損失処理は済んでいた?)。

2019 年 3 月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ(京セラ)(PDFファイル)
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