会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

社説 今こそ本物の「日本版SEC」を作れ

NIKKEI NET:社説・春秋 ニュース

ライブドアの事件を受けて、日本版SECを作るべきという日経の社説。

「 問題は証取法を所管する金融庁と傘下の証券取引等監視委員会が、ライブドアの行為の違法性を早い時期から真剣に検討し行動をチェックしようとした形跡がないことだ。

 損失補てんなどの証券不祥事を機に設立された監視委は、人員の増強や課徴金制度の導入などで機能を強化しつつある。しかし、大恐慌の反省から生まれ、政府からの独立性が高い米証券取引委員会(SEC)が準司法的権限を与えられ、会計・監査制度を含む上場会社の行動を厳しくチェックする資本市場の番人であるのとは比べようもない。

 監視委は金融庁の下請けのような位置づけで、調査の権限が弱いうえ告発権もない。エンロン事件で強化された米国の会計事務所の監視体制を参考に作られた公認会計士・監査審査会も監視委と同じ位置づけの金融庁の付属機関である。」

だから、「監視委を米SEC並みに独立性が高く強い権限を持つ機関に改組すべきだ」という主張です。結論部分では、公認会計士・監査審査会のことは消えてしまっていますが、同じように、金融庁から独立した組織にして強化しろということなのでしょう。

基本的には賛成ですが、こうした規制機関が強化されるほど、パーキンソンの法則が働いて、事件の数は増えてしまう可能性があります(役人の数に応じて仕事を作らなければならないため)。監査人に対する締め付けもますますきびしくなるでしょう。

「証券取引等監視委の独立性強化を」与謝野金融相
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