会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

「雑貨屋ブルドッグ」が粉飾決算 利益10億円水増しか(朝日より)

「雑貨屋ブルドッグ」が粉飾決算 利益10億円水増しか

ジャスダック上場の「雑貨屋ブルドッグ」が在庫の水増しによる粉飾決算を2010年8月期から4年にわたって行っていたという記事。「水増しした利益は約10億円に上る見込み」とのことです。

「同社によると、在庫の商品が実際より多く残っているように見せかけて、帳簿上の売上原価を圧縮。売上高から売上原価を引いた利益を水増しするなどしていた。当時の経理担当の取締役が業績を良く見せかけるために担当課長に指示した疑いがあるという。」

社長が交代して発覚したようです。

影響額については確定したものではない、というプレスリリースを会社は出しています。

本日の一部新聞報道について(雑貨屋ブルドッグ)(PDFファイル)

11日に公表された調査報告書

第三者委員会の調査報告書受領に関するお知らせ(同上)

不正会計―早期発見の視点と実務対応不正会計―早期発見の視点と実務対応
宇澤 亜弓

by G-Tools


期末在庫計上の最終のところで不正が行われていたようです。

「財務課課長は、いずれの中間期末及び通期末においても、取締役管理本部長による個別具体的な指示に基づいて、この在庫計算過程のうち、システム課が集計した各店舗における実地棚卸の集計結果を改ざんした。改ざんの方法は、システム課が作成し、財務課が入手した各店舗別・ジャンル別に集計された実地棚卸金額(上代ベース)に係るデータの各店舗別・ジャンル別の集計金額について、過大又は過少となる金額を直接上書き入力し、当該データを改ざんしたものである。」

「ひとたび実地棚卸結果が管理本部財務課に報告された後の作業は、手作業で、極めて多くの項目にわたる数値をエクセルファイルに転記して計算の上、入力作業を行うというものであった。そして、管理本部財務課の中の2 名程度の人員のみが、旧経営陣による指示のもと、この決算日における棚卸資産金額の確定作業を行っており、その作業過程や各店舗における棚卸資産金額等の作業結果については、実地棚卸を行った店舗や人員に対して共有されることはなく、また、社内の一部の部署に対して共有されていたものの、積極的に確認を求めるなどの手続をとることはなかった。」

最後は手作業というのは、在庫に関してはよくありそうなパターンです。

第37期定時株主総会決議事項並びに継続会開催に関するお知らせ(同上)

会計監査人による監査未了などで、2013年8月期の株主総会は、継続会を開催するそうです。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「不正経理」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事