会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

東証上場の約400社 決算発表を延期 新型コロナ感染拡大影響で(NHKより)

東証上場の約400社 決算発表を延期 新型コロナ感染拡大影響で

先日当サイトでも取り上げた東証の調査を元に、上場会社の決算発表が遅れているという記事。

「東京証券取引所によりますと、3月期決算の上場企業のうち、先月末までに決算発表を延期した企業や発表時期は未定とした企業は392社で、全体のおよそ16%にのぼっています。

政府が緊急事態宣言を延長することで決算の集計がさらに遅れることが予想されるため、発表を延期する企業は今後さらに増える可能性もあります。」

東証2部上場の「電業社機械製作所」の例を説明しています。

「決算発表を「未定」にしている企業の1つ、静岡県三島市に生産拠点がある東証2部のポンプメーカー「電業社機械製作所」。この会社の場合、インドにある子会社の集計作業が事実上、止まっているため決算を発表できなくなっています。

インドは新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため3月下旬から全土が封鎖=ロックダウンとなり、外出が制限されました。現地のおよそ30人の社員のほとんどが出勤できず、決算関連の作業が進んでいません。

さらに国内でも在宅勤務が増えたことや、監査法人による監査をいわゆる「3密」を避けるためテレビ会議で行っているため時間がかかっています。

電業社機械製作所の村林秀晃社長は「過去に例がない想定外の事態になっているが、株主に正確な決算のデータをなるべく早く開示したい。しかしインドの状況が変わらないかぎり動けないので、現地の動きを見極めたい」と話しています。」

日本国内は、外出自粛だけでロックダウンは行われていないので、決算や監査の作業は遅れ気味ながら進んでいくのでしょうが、海外子会社はそうはいかないのでしょう。

2020 年 3 月期決算発表の延期に関するお知らせ(4月15日)(電業社機械製作所)(PDFファイル)

「当社のインド連結子会社は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、決算業務に遅延が生じております。インドでは、2020 年 3 月 25 日から 4 月 14 日まで、全土を対象とした 21 日間の封鎖措置が実施されていましたが、同措置の 5 月 3 日までの延長が発表されました。こうした状況により、当初計画した期日までに連結決算作業が完了できない見込みとなり、発表を延期することにいたしました。 」

インドのロックダウンはさらに延長されるそうです。

インド全土封鎖、2週間の再延長 5月17日まで(日経)

「インド政府は1日、3日までとしていた全土の都市封鎖(ロックダウン)をさらに2週間延長すると発表した。新型コロナウイルスの感染者の増加に歯止めがかからないため。3月25日に始めた都市封鎖は5月17日までの延べ54日間となる。」

「商都ムンバイや首都ニューデリー、日本企業の工場も多い西部グジャラート州などは感染者が増え続けており、厳しい行動制限の対象となりそうだ。」
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