過年度及び第21期(2023年9月期)有価証券報告書に係る監査報告書の意見不表明並びに内部統制監査報告書の意見不表明に関するお知らせ(PDFファイル)
グッドスピード(東証グロース)のプレスリリース(2024年3月29日)。
過年度及び2023年9月期有価証券報告書に係る監査報告書が意見不表明とのことです。監査人は、監査法人 A&A パートナーズ。
引用されている「意見不表明の根拠」より(一部)。金融庁から監査法人への通知がきっかけで不正調査が行われ、監査計画も見直されましたが、結局、十分かつ適切な監査証拠を入手できなかったとのことです。
「2023 年8月 31 日に金融庁が監査法人 A&A パートナーズに対して、金融庁の公益通報窓口に「会社が売上の先行計上の不正を行っている。」という通報があったことを伝えたことを契機に、監査法人 A&A パートナーズは当社に対して、第三者調査委員会による事実関係の調査、原因の究明及び再発防止策の提案を受けることが必要である旨の提言を行い、これを受けて当社が社内で対応を検討した結果、2023 年 10 月6日に第三者調査委員会を設置し、2024 年1月4日に第三者調査委員会の調査報告書を受領し、過去に提出済みの財務諸表及び連結財務諸表の訂正を行っている。
監査法人 A&A パートナーズは第三者調査委員会の調査結果を受け、監査計画の見直しを行い、売上高を含め全ての勘定科目の重要な虚偽表示リスクを再評価し監査手続を実施したものの、監査手続の実施にあたって多くの制約があり、十分かつ適切な監査証拠を入手できなかった。特に、売上高の大部分を占める車両売上の売上計上時期の適切性に係る実証手続においては、収益認識時点である引渡日が記載された外部証憑である車両納品確認書が偽造されていたため、車両納品確認書以外の代替的な外部証憑による突合や当社の顧客への確認手続を実施したが、十分かつ適切な監査証拠を入手できなかった。そのため、売上高及び関連する勘定科目に対する影響を算出することは困難であることから、監査法人 A&A パートナーズは、未発見の虚偽表示がもしあるとすれば、それが上記の連結財務諸表に及ぼす可能性のある影響は重要であり、当該影響は財務諸表及び連結財務諸表の特定の構成要素、勘定又は項目に限定されないと判断した。」
新しい年度の四半期報告書提出も遅れています。
第22期(2024年9月期)第1四半期報告書提出遅延並びに当社株式の監理銘柄(確認中)指定の見込みに関するお知らせ(PDFファイル)
「2024 年2月1日付「会計監査人の異動及び一時会計監査人の選任に関するお知らせ」にて公表のとおり、当社は第 21 期事業年度(自2022 年 10 月1日至 2023 年9月 30 日)に係る期末監査が終了した日より会計監査人を監査法人 A&A パートナーズから有限責任中部総合監査法人に変更(但し、有限責任中部総合監査法人は一時会計監査人として就任)しておりますが、2023 年9月期決算の大幅な遅延に伴い、監査法人間の引継ぎ及び 2024 年9月期第1四半期レビューにも相応の時間を要することが見込まれることから、提出期限の 2024 年3月 29 日までに 2024 年9月期第1四半期報告書を提出することが本日現在困難となりました。」
前の期が意見不表明という状況で、後任監査人は、無限定にまでもっていけるのかどうか...
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