2009年3月期で5000億円を超える最終赤字を公表した3つの金融機関の記事です。欧米の金融機関ほどではないにしても、大きな赤字には違いありません。
まず野村から。
「昨年秋のリーマン・ブラザーズ破綻(はたん)のあおりもあって、米低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)関連などで、約3000億円の損失を計上。リーマンの欧州・アジア太平洋部門などを買収したことに伴い約8000人を引き継いだことなどで、約2300億円の費用がかかった。投資、買収した企業の経営不振に伴う評価損なども響いた。」
次は農林中金。
農林中金、6200億円の赤字 09年3月期、過去最大
「農林中金は08年12月末時点で証券化商品を約6兆円分保有。09年3月期決算で大幅な赤字が避けられなくなったため、今年3月末までにJAグループの信用農業協同組合連合会(信連)を中心に計約1兆9000億円を調達して資本増強した。」
最後はみずほです。
みずほにのし掛かる「自己資本の質」問題、株価や不良債権動向で資本増強の可能性も
「今回の損失計上で、連結自己資本比率は昨年12月末時点の11.45%から10%台に低下。国際基準行に課せられる規制上の自己資本比率8%は十分に上回っているものの、国際的に健全とされる10%ラインぎりぎりの水準に落ち込む。
しかも、みずほには世界的に議論が進んでいる「自己資本の質」問題ものし掛かる。銀行の中核的自己資本(Tier1)には資本金や剰余金のほかに、優先出資証券や繰り延べ税金資産も組み入れ可能だ。しかし、優先出資証券は負債性が高いため「コアTier1とは呼べない」(銀行アナリスト)との指摘が出始めている。」
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