日本公認会計士協会会長が、記者会見で、国内の上場企業について、国際会計基準(IFRS)を導入すべきだとの考えを表明したという記事。
「これまで同協会は、自国基準を維持した上で、主要項目について国際基準との差異を解消する統合化を進めてきたが、従来方針を転換した。」
コンバージョン(日本基準を国際会計基準に近づけていく)ではなく、アドプション(国際会計基準そのものの導入)を目指すということでしょう。上場企業の連結財務諸表への適用を優先するということもいっています。
ともかく、これで日本経団連(選択適用を認めるべき)と会計士協会の考え方が明らかになったわけですが、肝心の金融庁はどう考えているのでしょうか。福田首相退陣でそれどころではないのかもしれませんが・・・。
週刊経営財務の8月25日号によれば、金融庁は7月31日に「わが国企業会計のあり方に関する意見交換会」を開催し、関係者からのヒアリングは行っているようです。ただ、経営財務のこの記事によれば、「当面、連結基準の改正によりIFRSへの収斂を図る」そうですから、アドプションではなく、コンバージェンスの努力を続けるということになります。
会計コンバージェンスのしくみ―世界が変わる日本も動く 長谷川 茂男 by G-Tools |