「監査のEY」が「コンサルも強いEY」へ、王道の経営コンサルを成長の原動力に
「プロジェクト・ドラゴン」戦略で急成長、IT予算に食いつかないコンサルとは
EY ストラテジー・アンド・コンサルティングの代表取締役へのインタビュー記事。宣伝記事のようで、景気のいいことをいっています。
「4大会計事務所の一角、EY Japan(以下、EY)のコンサルティング事業が急成長している。EYは監査法人としてのウエートが大きく、コンサルティング領域においては長く他社の後塵を拝していた。しかし2019年、新たな成長戦略「プロジェクト・ドラゴン」を策定して以降、コンサルティング事業が2020~22年度の3期連続で国内売上成長率30%超を記録するなど、その事業ポートフォリオは大きく変わりつつある。」
2019年に、2023年度までに監査・非監査の売上の割合を50:50にする、という目標を立てたそうですが、ほぼ達成しているそうです。
いろいろ語っていますが、人材に関しては...
「──EY自身は、人材育成において、どのようなことに注力しているのでしょう。
吉川 「プロジェクト・ドラゴン」で一番優先したのが人材育成です。単に研修費をつけるだけでなく、コンサルタントのレベルの底上げを狙った育成制度を導入しています。端的に言えば、コンサル業界でありがちな「アップ・オア・アウト」といった「勝ち残りシステム」は導入せず、評価は人材育成の一部として捉えるようになりました。
コンサルタント一人に評価者とユニットリーダーといった育成担当者に加え、スキルアップのアドバイスや貴重な機会を提供するカウンセラー、学んだことをフィールドで実践する際のエンゲージメントマネージャーやパートナーのサポートが一体となって育成に取り組みます。多方面から複数の目に基づくアドバイスを得て確実に成長できる環境と制度を整えました。
「報酬」は会社への貢献度ですからフェアに判断するとして、どんなコンサルタントでもスキルさえ磨けば上のランクを目指せるような体制をつくったのです。そのことによって、エンゲージメント指数も向上しましたし、何より離職率が激減しました。プロジェクト・ドラゴン以前は30%程度だったのが、現在では約10%です。コンサルティングファームを含め、どんな業界・企業でもそうですが、人材が何よりも大事です。特に変化が激しい時代は「変革を起こせる」人材を育成・登用していくことが不可欠と言えるでしょう。」
今は下がっているとはいえ、(1年の?)離職率が30%というのは、なかなか厳しい世界です。