中米エルサルバドルが仮想通貨のビットコインを法定通貨とすることについては、当サイトでも2回取り上げましたが(6月9日・10日)、この記事では、会計処理についても軽くふれています(議会で法案が可決される前のもの)。(なお、仮想通貨関連のメディアの記事なので割り引いて読んでください。)
「もし今回の法案が実現すれば、国家が世界最大のデジタル資産であるビットコインを受け入れ、取引し、国庫の一部として保有する初めての事例となる。
仮想通貨企業アヴァンティの創業者兼CEOであるケイトリン・ロング氏は、ビットコインが「貨幣」としての地位を獲得し、銀行で外貨と同様の扱いを受けることになると予想。さらに米国会計基準(USGAAP)や国際会計基準(IFRS)によって「現金」として会計処理されることでビットコインの不利な会計処理問題を解決することになると話した。」
「仮想通貨は現金か」問題が、再燃することになるのでしょうか。
ある国の法定通貨である以上、形式的には、米ドルやユーロと同様に「外国通貨」として「現金」扱いになるはずですが...。
こちらはまともなメディアの記事。
↓
情報BOX:エルサルバドルがBTCを法定通貨に、暗号資産への影響は(ロイター)
「エルサルバドル議会が今回可決した法律により、ビットコインはドルと同等の地位を得る。同国は20年前にドルを法定通貨に採用した。
ビットコインが法定通貨になるということは、店舗や企業が物やサービスの決済でビットコインを受け入れることを義務付けられる同時に、価格をビットコインで表示する選択肢が生まれるということだ。
税金もビットコインで収めることが可能だが、これは任意。」
「つまりビットコインはドル同様に使われるのか
そう断じるのは時期尚早だ。
...
エルサルバドルは、ビットコインとドルの交換レートは市場で決まるとしている。しかしこれが実際にどのように機能するのか、業者や企業は価格をリアルタイムに反映させるのか、それとも別の仕組みを使うのかなど、詳細は示されていない。
政府は、国営の開発銀行に設けた1億5000万ドル(約165億円)の信託を通じ、決済時にドルとの交換性を保証するとしている。」
エルサルバドルのビットコイン法定通貨化、興味深い実験=BIS(ロイター)
「国際決済銀行(BIS)の幹部は11日、中米エルサルバドルがビットコインを法定通貨に採用する決定を下したことについて、「興味深い実験」だが、ビットコインは投機的な資産であり、決済手段としての基準を満たしていないと述べた。」
ウォール街も知りたい、ビットコインは法定通貨採用でドルに代わるか(ブルームバーグ)
(補足)
ビットコイン「爆下げ」のウラで、いまエルサルバドルで起きている「ヤバい現実」
「通貨を管理しない国」が誕生した(現代ビジネス)
「ブゲレ大統領は、ビデオメッセージにて「現段階で、エルサルバドルは初のビットコイン国家になろうとしており、法案が実現すれば、ビットコインを法定通貨、そして、世界の通貨として認め、保有する初の国家になる」「政府からの介入を気にせず、政府もイノベーションを望んでいる」「国家がオープンな金融システムに接続して国民に希望を与える」とコメントしている。」
「ちなみに、日本の資金決済法において、暗号資産の定義は、法第2条第5項1号及び2号に「不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建て資産を除く)」と記載されている。
このまま、エルサルバドルがビットコインを法定通貨として認めた場合、資金決済法は、法改正もしくは解釈の変更などの対応が必要となるだろう。」
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