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小型モーターのシコー、民事再生法申請 ミネベア傘下に(朝日より)

小型モーターのシコー、民事再生法申請 ミネベア傘下に

東証マザーズ上場のシコーが民事再生法の適用を申請したという記事。ミネベアが支援するそうです。

「1976年設立で、ノートパソコンのファンモーターで一時世界トップシェアを握ったが、昨年からスマートフォン向けモーターの注文を他社に奪われるなどして売り上げが減少していた。」

精密小型モーター製造 東証マザーズ上場 シコー株式会社
民事再生法の適用を申請 負債85億945万1823円
(帝国データバンク)

デリバティブが倒産の一因だったようです。

「2007年から始めた為替デリバティブがその後の円高進行で評価損が発生、断続的な赤字決算の要因となっていた。2012年12月期の第1四半期決算は販売単価の下落に加え、原料費や中国の人件費の上昇で、売上原価が売上高を上回る売上総損失を計上。「継続企業の前提に関する注記」(ゴーイングコンサーン)がなされたことで、金融機関と締結しているシンジケート・ローンの財務制限条項に抵触し、資金調達環境は厳しさを増していた。」

(オリンパスと違って、この会社は税務制限条項抵触の事実を適時に開示しているようです。)

民事再生手続開始の申立て及びスポンサー契約締結に関するお知らせ(PDFファイル)

「平成23 年第3 四半期に大手メーカーのスマートフォンのモデルチェンジに際し、AFL モータの生産量が激減し、それまで月間約8 億8000 万円あった売上高は、約4 億円まで急激に落ち込みました。かかる売上高の落ち込みを契機に、設備投資による減価償却費の負担が重荷となり、これに加えて、中国におけるレアメタル規制等による原材料価格の高騰や同国の国家政策による最低賃金の経常的な上昇により、当社は粗利の確保すらままならない状況に陥り、一方では、従前から、昨今の極度の円高による為替デリバティブ取引の差損金決済により多額のキャッシュアウトが生じておりました。」
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