企業会計基準委員会は、「顧客との契約から生じる収益に関する論点の整理」を2011年1月20日付で公表しました。
2009年9月に「収益認識に関する論点の整理」が公表済みですが、昨年IASB及びFASBから公表された公開草案「顧客との契約から生じる収益」で取り上げられた論点も含め、収益認識に関する取扱いについてさらに検討を重ねたものです。
IASB・FASBの公開草案では、以下のような流れで収益を認識します。
(1) 顧客との契約を識別する。
(2) 契約に含まれる別個の履行義務を識別する。
(3) 取引価格を算定する。
(4) 当該取引価格を別個の履行義務に配分する。
(5) 企業がそれぞれの履行義務を充足した時に収益を認識する。
今回の論点整理では、このようなIASB・FASBの草案を紹介しながら、論点の洗い出しを行っています。
【論点 1】範囲
[論点1-1]本論点整理における収益の範囲
[論点 1-2]契約の識別、結合と分割
[論点 1-3]契約の変更
【論点 2】認識
[論点 2-1]履行義務の識別
[論点 2-2]履行義務の充足
[論点2-3]財又はサービスの連続的な移転
【論点 3】測定
[論点 3-1]取引価格の算定
<論点3-1-1> 回収可能性
<論点 3-1-2> 貨幣の時間価値
<論点 3-1-3> 現金以外の対価
<論点 3-1-4> 顧客に支払われる対価
[論点 3-2]履行義務への取引価格の配分
【論点 4】不利な履行義務
【論点5】契約コスト
【論点 6】表示及び注記
[論点 6-1]表 示
[論点6-2]注 記
さらに以下の9つの個別論点についても検討しています。
・収益の総額表示と純額表示
・製品保証及び製造物責任
・カスタマー・ロイヤルティ・プログラム
・工事契約
・損失リスクを伴う製品出荷
・ライセンス供与及び使用権
・返品権付きの製品販売
・資産の販売及び買戻し
・更新オプションを伴う保守サービス
約100ページもある大作です。
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