会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

「東芝7000億円損失」で銀行・取引先に広がる疑心(毎日より)

「東芝7000億円損失」で銀行・取引先に広がる疑心(有料記事。一定本数まで無料)

報道されている東芝の米原子力事業の損失に大きなぶれがあることについて取り上げた記事。監査人交代が影響している可能性があるようです。

「4000億円から7000億円まで大きな開きがあるが、これはどういう数字なのか。「7000億円」は、米国の会計事務所プライスウォーターハウスクーパース(PwC)がウェスチングハウスに対して示している数字だと関係者は説明する。これに対し、ウェスチングハウス側は4000億円から5000億円程度を主張しており、両者の間で協議が続いている、というのだ。

PwCは世界4大会計事務所の一つ。4大事務所のなかでも筆頭格だ。日本ではPwCあらた監査法人と提携している。不正会計の発覚で、それまで東芝の監査を担当していた新日本監査法人は16年3月期限りで監査を降りた。その後釜は、PwCあらた監査法人になった。

それと同時に、ウェスチングハウスの会計監査は、新日本監査法人と提携していたアーンスト・アンド・ヤング(EY)から、PwCに交代した。ウェスチングハウスは米原子力事業の損失について、そのPwCの監査を受けているのだ。」

「東芝の不正会計問題をめぐっては、「監査法人はなぜ見過ごしたのか」と批判の声が上がった。注目度の高い案件であり、PwCは厳しい監査に臨んでいると言われる。その結果が「7000億円」という主張になっている可能性がある。」

後任監査人であるPwCがウェスチングハウスの実態を把握するのに時間がかかった、そのために、巨額損失の把握も遅れたという可能性もありそうです。もちろん、最大の問題は、東芝がこの重要な子会社を十分に管理していないのではないかという点にあるわけですが...。
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