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2021 年3月期第2四半期報告書の提出期限延長(再延長)に係る承認申請書提出のお知らせ (ひらまつ)

2021 年3月期第2四半期報告書の提出期限延長(再延長)に係る承認申請書提出のお知らせ(PDFファイル)

ひらまつ(東証1部)のプレスリリース。

2021 年3月期第2四半期報告書の提出期限の再延長を申請したとのことです(その後の開示によれば承認されたそうです)。

再延長の理由は...

「当社は、2020 年 10 月 23 日付「外部調査委員会設置に関するお知らせ」にてお知らせいたしましたとおり、同日付で外部調査委員会を設置し、当社と株式会社ひらまつ総合研究所(以下「ひらまつ総研」といいます。)との間の各取引(以下「本事案」といいます。)に関し、ひらまつ総研に対し各種の業務委託契約を締結し業務委託料を支払ったことの会計処理の妥当性、及び、ひらまつ総研に対し京都市高台寺周辺所在のレストラン等に係る建物を含む事業譲渡を行ったことに伴う当該不動産を当社の貸借対照表から除外する会計処理の妥当性等について、より独立性を高めた調査を行うこととしました。かかる調査に必要な期間を確保するために、2020 年 11 月 16日付「2021 年3月期第2四半期報告書の提出期限延長申請に係る承認のお知らせ」にてお知らせいたしましたとおり、2020 年 11 月 16 日付で 2021 年3月期第2四半期報告書(以下「本四半期報告書」といいます。)の提出期限を 2020 年 12 月 16 日とする旨の承認をいただきました。」

会計監査人の指摘により、フォレンジック調査の範囲を拡大することになったそうです。

「当該調査の過程で検出された新経営陣以外のフォレンジック対象者と新経営陣とのメールのやり取りを閲覧した会計監査人より、新経営陣が会計監査人に意図的に情報を隠蔽したり情報の提供を遅らせたりしている疑念が生じた旨の連絡があったことから、当社の新たな委嘱事項として、外部調査委員会は、新経営陣についてもフォレンジック調査の対象とすることとしました。

なお、外部調査委員会からは、現時点までに新経営陣が本事案に関する情報を会計監査人に対して意図的に隠蔽したり、情報の提供を遅らせていた事実は判明していないと伺っております。

また、当初の範囲内におけるフォレンジック調査の結果、会計処理へ影響する可能性のある記述を含む複数のメールが検出されたため、事実認定のためのインタビュー等の追加手続が必要となる可能性があり、外部調査委員会において鋭意調査中と認識しております。」

当サイトの関連記事(2020年10月)(外部調査委員会設置について)

高級フレンチ「ひらまつ」創業者、経営陣から追放され裁判 泥沼訴訟の裏側とは(デイリー新潮)

「社長辞任に伴い、平松氏は自身が設立した「ひらまつ総合研究所」でひらまつの広尾本店を2億円弱で買い取り、料理の腕を直接振るうようになったという。当初は経営には携わらないつもりだったというが、結局は京都に出店した2店舗の陣頭指揮を執ることになった。しかし赤字が続いたため、開店から2年後、平松氏が12億円で買い取ることになり、ひらまつ総研に対して2店舗の業務委託料を支払う契約を結んだのだ。

が、昨年末、ひらまつ側は平松氏に対して契約解除を通告。創業者というだけで会社資金を流入させるのは公私混同とされたのだという。

これによって完全に爪弾きにされた平松氏は、会社を提訴。未払いの業務委託料3億7千万円の支払いなどを求めているのだ。」

懐疑心を発揮すると、12億円の買い取り資金というのは、結局、会社が支払う業務委託料でまかなう約束をしていたのではないかという疑念が生じます。
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