会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

サニックスが売り上げ1億円を架空計上 従業員が不正(産経より)

サニックスが売り上げ1億円を架空計上 従業員が不正

サニックス(東証1部上場)の連結子会社で、架空売上1億円が計上されていたという記事。

「不正をしていたのは、サニックスから出向していた営業担当の男性従業員。産業用の太陽光発電システムの工事を施行していないのに、5月の売り上げに計上していた。匿名で通報があり、確認したところ、出荷したはずの部材が倉庫に保管されていたことが発覚した。」

当社連結子会社の従業員による不正行為について(サニックス)(PDFファイル)

「平成25 年10 月7日に「ある従業員による売上高の架空計上の疑いがある」と匿名で通報がありました。当該従業員に確認したところ、特定の一件について架空売上を計上していたことの供述を得ました。ただちに調査したところ、平成25 年5月に計上した産業用太陽光発電システム(出力10kW 以上)取付施工の一件(売上金額約100 百万円)であること、施工の実在性が無いこと、出荷された部材が外部倉庫に保管されていたことなど、不正の事実があったことが判明いたしました。」

施工・引き渡しがなされていなかった(遅れていた)というだけの話なのか、それとも受注自体が架空だったということなのか、後者であれば、より重大な不正といえます。また、1億円という大きな金額の取引ですから、内部統制上、受注や売上計上時点で何らかのチェックがなされていたはずですが、どうだったのでしょうか。

いずれにしても、第1四半期(2013年4-6月)の売上が約160億円、経常利益が約10億円ですから、重要性を考慮すると微妙な金額です。単発の不正であれば、それほど大きな問題ではないように思われますが、よく調べてみないといけません。会社も「当該連結子会社におけるその他の契約案件についても引き続き調査を進めて」いくそうです。
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