寺田総務相 “600万円の借入金 記載漏れ” 指摘で経緯確認へ
寺田総務大臣の地元後援会の政治資金収支報告書に借入金の記載もれの疑惑があるという記事。
「衆議院の特別委員会で、立憲民主党の後藤祐一氏は寺田総務大臣の地元後援会「寺田稔呉後援会」の平成23年の政治資金収支報告書に、寺田氏本人から600万円の借入金があったと記載されているにもかかわらず、翌年以降、記載されていないと指摘しました。
これに対して、寺田氏は「600万円は翌年に返済してもらった。収支報告書にその旨を当然記載すべきものであり、経緯を確認しているところだ」と釈明しました。」
ミスはひとつだけでなく、これまでに4回も報告書を訂正しているそうです。
寺田総務大臣、収支報告書のさらなる訂正「確約できない」辞任要求に重ねて否定（TBS）
「地元の後援団体の収支報告書をめぐり、寺田総務大臣はこれまで4回訂正を行ったことを認めたうえで、さらに訂正がないか問われ、「確約できない」と述べました。」
訂正することが悪いとは思いませんが、総務大臣の場合は、自発的な訂正ではなく、報道などで指摘されて、しぶしぶやっていて、外部指摘がなければ直さないというスタンスのようです。
これもひどい。
寺田総務相 ”収支報告書の会計責任者に故人記載” 改めて陳謝（NHK）
「寺田総務大臣の地元後援会「寺田稔竹原後援会」は2019年と2020年の政治資金収支報告書に、すでに亡くなった人を会計責任者として記載していたことが明らかになったため訂正を届け出ました。
これについて、寺田大臣は4日の記者会見で「事務的なミスだとすでに報告している。率直におわび申し上げたい」と改めて陳謝しました。
そのうえで「竹原後援会は、私が直接管理する政治団体ではなく、収支報告をチェックすべき立場でもないが適正な処理に見直すようお願いをしている。今後も改善やチェックをできればと思う」と述べ、後援会のチェック体制の強化に努める考えを示しました。」
そのほか、11月2日の日経によれば、政治団体の資金支払いの領収書で、「寺田稔」個人あてのものを受け取っていたということもあったそうです（私的な費用を政治団体に負担させていた？）。
文春が熱心に追及していますが、これが最新のもののようです。
《筆跡が酷似》 寺田稔総務相 関係政治団体が「寺田稔」宛領収書を偽造した疑い（文春オンライン）
「政治資金を所管する寺田稔総務相（64）の関係政治団体「寺田稔竹原後援会」で故人が会計責任者を務めていた問題を巡り、同後援会が発行した「寺田稔」宛の領収書に記された宛名の筆跡が11枚にわたって酷似しており、寺田氏側が領収書の宛名を記入していた可能性が極めて高いことが、「週刊文春」の取材でわかった。民法上の不法行為にあたる疑いや、総務省の指針に反している疑いがある。
また、寺田氏は国会の場で「寺田稔」宛の領収書について「お店が、時間的な暇があれば、書き直して頂いている」旨を答弁していたが、実際には、店ではなく、寺田氏側が領収書を書き直していた可能性が強まった。この国会答弁も虚偽だった疑いがある。」
「民法486条によれば、領収書について、「弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる」と定めており、受け取った側が宛名を記入する行為は不法行為にあたる疑いがある。
寺田氏が大臣を務める総務省政治資金課の国会議員関係政治団体の手引きにおいても、領収書の宛名は〈発行者において記載すべき〉と定められており、受け取った側が宛名を記入する行為は総務省の指針にも反している疑いがある。」
これは文春の10月25日の記事。
〈有印私文書偽造の疑い〉寺田稔総務相 関係政治団体の会計責任者は故人だった（文春オンライン）
源泉徴収もれ疑惑や家族への資金還元疑惑も．．．
岸田首相の“右腕” 寺田稔・総務相が“脱税疑惑”巡り国会で虚偽答弁の疑い《証拠音声公開》（文春オンライン）
総務相、妻に賃料支払い問題なし 「価格適正、脱税でない」（共同通信）
大臣をやるくらいのベテラン政治家なら、もうちょっとしっかりやってほしいものです。本人が細かい事務までやらなくても、管理責任はあるでしょう。
会計士協会も、小学生や中高生ではなく、政治家の会計リテラシーを高めるキャンペーンをやるべきなのでは。
