金融庁の公認会計士・監査審査会(千代田邦夫会長)は、最新版の「監査事務所検査結果事例集」を、2014年7月14日に公表しました。
近年、毎年のように更新されていますが、最新版においては以下のような見直しがなされているそうです。
「今回の公表においては、平成25年度までの検査で確認された事例を掲載するとともに、監査事務所の品質管理のシステムに関する不備を生じさせた直接的な原因に加え根本的な原因を記載したほか、指摘事例に共通する不備の改善に資するよう、個別監査業務における「留意点」などの記載を充実させています。」
公認会計士・監査審査会の検査については、いまだにマニュアルが公表されていないので、検査対策には、この事例集をよく読む必要があります。とはいっても、「根本的な原因」を直せと言われると、長期的な対応にならざるを得ないでしょう。
ダメな事例となぜダメであるかという理由がいっしょに記載されている、金融庁から出ているものなので信頼性も高い、検査対策に直結しているなど、監査法人の研修か何かに使うのにはよい資料かもしれません。会計士協会の報告書と違って、コピーを配布するのに、許諾が要らないという点もメリットです。
![]() | 闘う公認会計士 千代田邦夫 中央経済社 2014-03-28 by G-Tools |
これも検査対策本といえなくもありません。もちろん、公認会計士・監査審査会と闘う方法は書いてありませんが・・・。