ライブドア粉飾事件で、堀江前社長が保有するLD株を投資事業組合に貸して市場で売却し、売却益を還流・利益計上していたという記事。
自社が実質支配している投資組合が、自社株を借りて売却益を計上していたということになりますが、会計処理的にはどう考えればいいのでしょうか(有価証券の貸借取引はよく知らないので、その点は割り引いて読んで下さい)。
まず、自社株であるということを無視して考えると、投資組合は借りた株を売ってしまったわけですから、返還義務を負債に計上しなければなりません。投資組合が計上している売却益(ライブドアも決算に取り込んでいる)が、返還義務を織り込んだ数値になっていなければ、ライブドアの決算も粉飾になります。(ちなみに、借り株ではなく、堀江前社長から組合が株の贈与を受けた場合であれば、堀江前社長からの受贈益を投資収益のように見せかけていたという不正経理になります。)
しかし、この場合は連結ベースでみれば自社株を借りているわけですから、売却益も計上されない代わりに、返還義務も無視していいのかもしれません。
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