G20の下にある「金融包摂のためのグローバルパートナーシップ(GPFI)」が、「高齢化と金融包摂のためのG20 福岡ポリシー・プライオリティ」という文書を公表したというお知らせ文。
(「GPFIは、G20ソウルサミットで支持された、全てのG20、関心のある非G20国及び関係するステークホルダーが、G20金融包摂行動計画の実施を始め、金融包摂の取組みを進めるためのプラットフォーム」)
文書の原文は英語ですが、日本語版(仮訳)もあります。
「高齢化は全世界で急速に進展しており、国際社会は従来の金融サービスでは対応できない新たな課題に直面しています。日本は本年のGPFI議長を務め、高齢化先進国として「高齢化と金融包摂」をテーマに設定し、議論を主導してきました。同テーマの下、GPFIはOECDと共同で、国際社会が直面する高齢化への課題と対応について、8つの項目からなるポリシー・プライオリティを策定しました。」
タイトルの中の「金融包摂」(もっとよい訳語はないのでしょうか)というのがキーワードのようです。原文の方では、 financial inclusion ですが、inclusionは「インクルージョン」というカタカナ語にもなっています。「(社会的)排除」の反対の言葉です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/ab/2c2a1433180c6045707e656c6ad7ae61.png)
社会的包摂(ウィキペディア)
先日金融庁から公表され、一部マスコミで評判が悪かった金融審議会 「市場ワーキング・グループ」報告書と趣旨が重なる部分もあるようです。ただし、金融庁報告書と違って、高齢者に心構えを説教するようなニュアンスはあまり感じられません。
金融庁「資金形成報告書」ネガ文言削除で年金破綻ひた隠し(日刊ゲンダイ)
「ナント、報告書(新)と指針案(旧)を見比べると、年金に関する記述が大きく異なっているのだ。少なくとも4カ所でネガティブな文言が削られている。」
「文言を変えた理由について、金融庁は「審議会で個人の資産管理や金融サービスのあり方を主に話し合ってきたので、公的年金を正面から議論してきたわけではないから」と回答。要するに、国民の関心を年金の先細りという話ではなく、資産運用に向けるように“細工”したというワケだ。」
「「『年金がアテにならなくなる』と言ったのは、どこの誰だと言いたくなりますね。金融庁の調べによると、昨年3月時点で投資信託の顧客の約46%が損をしています。つまり、投資で損した人がどれだけいるか分かっているのに、民間の金融機関を指導する立場の『親方』が投資による資産形成を呼びかけているのです。こんなおかしな話はありません」(経済ジャーナリストの荻原博子氏)」
立川志らく、老後2000万必要との金融庁の報告書に「年金詐欺みたいなもん」(スポーツ報知)
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