会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

米グルーポンの異例の会計基準をSECが追及(WSJ日本版より)

米グルーポンの異例の会計基準をSECが追及

米グルーポンが、新規株式公開前に投資家に売り込みをかけるために新たに編み出した財務数値をめぐって、米SECから追及を受けているという記事。記事では「会計基準」といっていますが、財務諸表に不正があったわけではなく、一般的でない財務指標を使って、投資を募っていたということのようです。

「グルーポンはIPOに際して企業価値200億ドル(約1兆6000億円)と評価される見通し。グルーポンがSECに提出した申請書類には、「調整済み連結セグメント営業利益(CSOI)」という項目があり、投資家やアナリストらは会社にとって多額の損失をもたらす原因となるマーケティング費用から注意をそらすための策とみている。」

「グルーポンは、わずか2年半前に創業したばかりだが、各地の小売店や飲食店と提携し、消費者に割引クーポンを販売する手法で急成長している。だが、顧客獲得のための多額のマーケティング費用がかさみ、損失が膨らんでいる。

 グルーポンのIPO申請書には、調整済みCSOIは、「現金以外の経費または将来的な営業費用とみなされない経費」を除外した業績を投資家が確認できるようにするためのものだと記述されている。

 グルーポンによると、11年第1四半期の調整済みCSOIは8160万ドル。ただし、マーケティング費用を勘案した場合は、9800万ドルの損失になる。」

こういうのをプロフォーマ情報といっていたと思いますが・・・。

(WSJの原文はこちら。「会計基準」に相当することばはありません。

Groupon's Accounting Lingo Gets Scrutiny

Groupon IPO may be delayed by SEC scrutiny(msnbc)

グル―ポンの公開がSECの調査により遅れる見込みであることを報じています。

問題の「調整済み連結セグメント営業利益」の原語は、adjusted consolidated segment operating income です。

Groupon, which registered with the Securities and Exchange Commission last month to go public, has several unique ways of measuring its success that have drawn scrutiny from some investors and now federal regulators, CNBC reported.

For example, Groupon reports non-standard financial metrics such as gross profits, a way of measuring its revenue, and "adjusted consolidated segment operating income," a measure that excludes certain expenses.

粗利益gross profitsも、非標準的なのでしょうか。

提出書類の中で、グルーポンのCEOは、グルーポンが独特の会社であり、型にはまった指標は使わないと述べ、粗利益と「調整済み連結セグメント営業利益」を挙げているそうです。

In a letter introducing the registration statement, Groupon CEO and founder Andrew Mason boasted that the company is unusual and added: "We don't measure ourselves in conventional ways."

He specifically pointed to gross profit and adjusted consolidated segment operating income, two of the areas under scrutiny.
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