日本取引所グループが、MBOで上場廃止になった企業が再上場するときの審査を強化するという記事。
「日本取引所グループはMBO(経営陣が参加する買収)で上場廃止になった企業が再上場する際の審査を強化する。MBO時の株式買い取り価格の妥当性や、上場を廃止してから再上場するまでの事業計画などについて詳細な説明を求める。審査の重点項目を明確にして、個人など一般投資家を保護する姿勢を打ち出す。」
これのようです。
↓
MBO後の再上場時における上場審査について(日本取引所グループ)
ざっと読んだ限りでは「強化」という感じがしないのですが。
「プレミアム配分の適切性や MBO 実施の合理性を一義的・客観的に判定することはできないものの、MBO 時に株主の判断の前提となる手続きが公正に行われた上で MBO が成立していれば、大多数の株主が納得して取引に応じたものということができ、プレミアム配分の適切性やMBO実施の合理性を問う必要性は低い。
⇒ 上場審査では、MBO 時の手続きの MBO 指針への準拠性などを確認。」
不合理でも、手続きさえ踏んでいれば、認めるということのようです。
「再上場時から見て、MBO 時の計画と MBO 後の進捗との間にかい離がある場合であっても、再上場時にその理由について合理的に説明することができるのであれば、プレミアム配分の適切性や MBO 実施の合理性を問う必要性は低い。
⇒ 上場審査では、MBO 時の計画と MBO 後の進捗との間のかい離についての説明が十分に説得力のあるものかどうかなどを確認。」
あとからもっともらしい理屈をつけることができれば、MBO時に実態とかけ離れた低い利益計画を出して、安く株を買いたたくことも認められるようです。
「過去に MBO を実施して上場廃止となった会社は一定の期間、原則として再上場を認めないといった規制」も検討したそうですが、「かえって資本市場の活力をそぐことになりかねない」という理由でやらないことにしたそうです。
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