まず、大手間の交代。
1.スズデン(東証1部)
公認会計士等の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
トーマツ→あずさ、の交代です。
監査継続年数を理由としています。
「監査等委員会は現会計監査人の監査継続年数が27年の長期に亘っていることから比較検討を実施した結果、上記3.の理由により、新たに有限責任あずさ監査法人を会計監査人候補者に選定するものであります。」
実際の理由がどうであれ、継続年数を理由にしておけば無難でしょう。
大手から準大手・中小への交代。
2.ポート(東証マザーズ)
公認会計士等の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
トーマツ→東陽、の交代です。
協議を重ねたが、トーマツから監査時間の確保が難しいとのいう回答があったそうです。
「当社は将来的に IFRS(国際財務報告基準)への移行等を検討しており、同監査法人とも協議を重ねてまいりましたが、同監査法人より品質維持に必要な監査時間の確保が将来にあたっても難しいとの回答を得たため、今般の異動に至りました。」
IFRS移行のために大手に交代するというのならわかるのですが...。
「監査時間の確保」を理由にするのも、大手監査法人としては不自然です。
3.日新製糖(東証1部)
公認会計士等(会計監査人)の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
新日本→東陽、の交代です。
監査報酬が増加傾向であることがきっかけだったようです。監査継続期間の長さにもふれています。
「当社では 2011 年 10 月の経営統合以前の旧日新製糖株式会社時を含め 1973 年3月期以降、同監査法人(前身を含む)を長年にわたり選任してきましたが、近年は監査報酬が増加傾向にあること等から、改めて当社の会計監査人の評価および選定基準に従って、同法人を含む複数の監査法人を対象として検討してまいりました。」
4.カーチスホールディングス(東証2部)
会計監査人の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
あらた→東海会計社、の交代です。
「当社の事業規模に適した監査対応や監査報酬の妥当性について検討した結果」とのことです。
大手への交代。
5.ディー・エル・イー(東証1部)
会計監査人の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
アスカ監査法人→トーマツ、の交代です。
「親会社である朝日放送ホールディングス株式会社の会計監査人と同一にすることにより、監査の効率化およびグループ連結決算の一元的な監査体制の確立を図ることとし」たそうです。
当サイトの関連記事(ディー・エル・イーへの課徴金納付命令の勧告について)
その他。
6.日本ギア工業(東証1部)
会計監査人の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
東陽→新創監査法人、の交代です。
交代理由としては、監査継続期間が一定期間(5年)に達したことや監査費用などにふれています。
「現在の会計監査人については、会計監査が適切かつ妥当に行われていることを十分に備えているものの、監査継続期間が5年という一定期間に達したことから、当社の事業規模に適した監査対応や監査費用の相当性を考慮し、他の監査法人を対象に比較検討いたしました結果、あらたに新創監査法人を会計監査人として選任するものであります。」
5年ではさすがに長期とはいえないので「一定期間に達した」としたのでしょうか。
7.鈴与シンワート(東証2部)
アーク有限責任監査法人→赤坂有限責任監査法人、の交代です。
現監査人から契約を更新しないとの申し出があったそうです。
「任期満了にあたり、同監査法人からは、今後の監査体制、監査報酬等を熟慮した結果、監査契約を更新しない旨の申し出を受けました。これを契機として、当社に適した監査対応と監査費用の相当性や会計監査の継続性の確保も含め、複数の監査法人を比較検討いたしました。」
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