中国恒大集団傘下の電気自動車メーカーの副会長が当局に拘束されたという記事。
「中国の不動産開発大手、中国恒大集団(3333.HK)傘下の電気自動車(EV)メーカー、恒大新能源汽車集団(恒大汽車)(0708.HK)は8日、劉永灼副会長が「違法犯罪」の疑いで拘束されたと発表した。詳細は明らかにしていない。
発表を控えて午前の取引で売買停止となった恒大汽車株は、再開後の取引で23%急落する場面があった。」
何の容疑かもあきらかにされていないというのは中国らしいといえます。日本の特捜部のように、逮捕する場面をテレビカメラの前で演じるというのとは全く逆です。また、恒大集団が倒産しないように、そっとしておこうという考えは中国政府にはないようです。違法な行為の疑いがあれば、調べるのは当然ではありますが...
恒大傘下のEVメーカー役員を中国当局が拘束 発表前には株取引を一時停止(産経)
「米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、恒大汽車は昨年末にアラブ首長国連邦(UAE)のEVメーカーとの出資交渉の合意が失効。恒大汽車の資金繰りが悪化するとの懸念が強まり、今月2日に株価が一時20%近くも下落した。」
中国恒大EV子会社の劉総裁拘束 犯罪関与の疑い(日経)(記事の一部のみ)
「同社は不動産大手、中国恒大集団の傘下企業。グループで首脳級の人物が相次ぎ拘束され、経営の先行き懸念が強まっている。」
中国関連記事。中植企業集団というシャドーバンクの破産申請についての解説。
中国シャドーバンキング大手が破産申請:債務超過は5兆円規模か(NRI)
「中植は裕福な個人投資家と企業の資金を集め、一般銀行から融資を受けるのが難しい中小企業や不動産開発会社に融資するシャドーバンキングの役割をしてきた。不動産市場が活況であった際には、資産規模が1,400億ドル、約20兆円を超えたとされる。
競合する信託会社が過去数年リスクを縮小する中でも、中植とその傘下の中融国際信託は、経営難に陥った不動産開発会社への投融資を拡大していた。また、経営危機に陥った中国恒大集団などからも資産を積極的に買い取っていた。」