会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

フォスター電機が9億円の所得隠し 東京国税局指摘(朝日より)

フォスター電機が9億円の所得隠し 東京国税局指摘

東証1部上場の「フォスター電機」が税務調査で約9億円の所得隠しを指摘されていたという記事。

「フォスター社や関係者によると、ベトナムにある子会社が仕入れていたレアアースの価格が高騰し、子会社の経営状態が悪化。これを受け、フォスター社は子会社と12年3月に結んだ価格調整の覚書に基づいて取引価格を見直したとして、12年3月期に子会社に請求させた約9億円を経費処理した。

ところが、国税局は覚書が翌決算期の同年4月に日付をさかのぼって作成されていたと指摘。約9億円は価格見直しを装った子会社への寄付であり、経費には当たらないと認定したという。」

「子会社経営状態悪化→通常取引を仮装した寄付金」というのは当局側のシナリオなのでしょうが、覚書のバックデートというのは、ちょっとまずいのでは。

本日の一部報道に関するお知らせ(フォスター電機)(PDFファイル)

「当社は、東京国税局による平成 23 年3月期から平成 25 年3月期までの課税年度における税務調査において、子会社との価格調整金に関し、当社としては、移転価格税制上の価格調整金の取り扱いに該当すると考えていましたが、当局より該当しない旨の指摘がありました。当該指摘については、見解の相違する部分もありましたが、当社として改善すべき点もあるものと思慮し、当局からの指摘を受け入れ修正申告を行いました。」

フォスター電機:「価格調整金」で所得隠し…東京国税指摘(毎日)

「フォスター電機は「覚書の押印日が4月にずれ込んだだけで仮装する意図はなかった。指摘を受け入れて修正申告した」としている。」

正当な仕入れ価格の調整であれば、覚書の日付や押印が4月にずれ込んでも、会計上は3月期の決算に反映させることになるでしょう。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「企業会計」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事