会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

金庫株、受け皿は自前財団 割安譲渡、企業統治に逆行も(日経より)

金庫株、受け皿は自前財団 割安譲渡、企業統治に逆行も(記事冒頭のみ)

自社で設立した財団に自己株式を時価より大幅に低い価格で譲渡する例が出てきたという記事。

「社会貢献活動のための財団を設立し、自社株を割り当てる企業が増えている。株の配当を財団の活動資金に充てるためだが、1株あたり1円など、足元の株価より低い価格で譲る企業が目立つ。「物言う株主」などに対抗するための新たな安定株主作りとの見方も浮上。投資家は企業統治改革に逆行しかねないと、懸念を持ち始めている。」

三共生興という東証1部上場企業がそういう取引をやる予定だそうです。

そのほかにも、6月の総会では、ベルテクスコーポレーションや、イハラサイエンスという会社でも、1株1円での譲渡が提案されているそうです。

こういう取引を制限すべきかどうかは、コーポレート・ガバナンスの観点からよく考えないといけないと思いますが、会計処理も問題でしょう。本来は、時価で譲渡したという処理にして、差額は寄付金として費用計上すべきものでしょう。現行会計基準上はどうなっているのでしょうか。

一般財団法人「サンライズ財団」の設立及び第三者割当による自己株式の処分に関するお知らせ三共生興)(PDFファイル)
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