消費者金融大手の武富士が、メリルリンチ日本証券を東京地裁に提訴したという記事。損害賠償請求額は約290億円だそうです。
「武富士によると、同社は2007年5月、貸借対照表から300億円の発行済み普通社債を消し去るため、メリルリンチの提案により社債の「実質的ディフィーザンス(無効)」と呼ばれる複雑な金融取引を始めた。
この取引は2020年まで続く予定だったが、わずか10カ月後に取引を保証していた商品の評価価格が90%下落したため、清算された。
武富士は取引清算に至る要件の説明が不十分だったことと、商品の評価価格の下落が恣意(しい)的だったと主張している。」
↓武富士が損を出した取引についてはこちらの記事で少し説明しています。
当サイトの関連記事(2008年4月)
メリルリンチは武富士を相手にサブプライム関連商品の損失発生に対する保険をかけていたわけですが、武富士も金融会社ですから、保険を引き受けていた(そのかわり債券の高い利回りという形で保険料を受け取っていた)ことは理解していたのでしょう。ただ、その際、武富士の主張のとおり、説明が不十分だったのかもしれません。
さらには、安易にオフバランスを認めるような会計処理方法の問題もあります。
当サイトの関連記事(ゴールドマンサックスがSECから訴えられたことについて)
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