爺ちゃんの戯言(たわごと)

時の速さに置いてきぼり!

映画の話

2017年01月29日 | 日記
数年前に見て感動した映画がネットの無料サイト(GYAO!)で放映されていたので、「こりゃー儲けもんだ!」 とばかり鑑賞した。
題名は【スタンド アップ】(2005年作) 全米で初めてセクハラ訴訟で勝訴を勝ち取った女性の実話の物語である。
少し重たいテーマの映画なのだが2時間と言う時間をあっという間に見せる力は…【ニキ・カーロ】と言う女性監督、
主演の【シャリーズ セロン】ほか役者たちの一流中の一流の力量のせいであろう。


物語は80年代終わりの北アメリカ。
夫の暴力から逃れて二人の子供を連れてミネソタの親の元に駆け込んできた女性が自立のために炭鉱夫として男社会で働く事になる事から
物語は始まる。


長年鉱山は男の仕事場として君臨してきたが男女平等法なる法律が出来、女性もあらゆる分野に進出し始めた時代であった。
この炭鉱では5人ほどの女性が働いている。
本来女性が働くことを快く思わぬ男たちのえげつない攻撃がここから始まる。


これは、もはや【いじめ】と言う言葉では片づけられない陰険な犯罪であろう。
しかし誰も見て見ぬふりでこの炭鉱で働いていくための最低の汚いルールを守ろうとする。

観客として堪(たま)る憤慨とイライラを再び感じながら、最後には溜飲が下がるから大丈夫だよと・・・前に映画を見ていた私が私に言っている。


ヒロインの父親が同じ炭鉱で働いている。
娘が帰ってきて同じ仕事場で働くことになる事には疫病神の様に扱い冷たく応対していたのだが、それが父親として
娘を迫害の手から守る姿になる時、身震いした。
「私の愛する娘だ」と多くの下劣な炭鉱夫達の前で叫ぶ姿には涙なくして観られない。


この父親を演じたのが【リチャード・ジェンキンス】、名わき役としてなくてはならない存在である。



どうぞ映画が好きで、まだ観ていないと言う人がいたら絶対お勧めです。