ハロウィンはヨーロッパを起源とする民族行事で、カトリックの諸聖人の日(万聖節)の前晩(10月31日)に行われます。 黒とオレンジ色が伝統的なハロウィンの色で、オレンジ色のカボチャをくりぬき、刻み目を入れ、内側からろうそくで照らしたもので、最もハロウィンらしいシンボルです。 ハロウィンを祝う家庭では、カボチャを刻んで怖い顔や滑稽な顔を作り、悪い霊を怖がらせて追い払うため、ハロウィンの晩、家の戸口の上り段に置くそうです。 しかしながら、クリスマスに比べまだ根強く日本人の中に受け入れられたとは言えず、わが国では一部を除き、大体は小規模(お菓子や衣装、カードなど)で、野外で子供達などが仮装して盛り上がることもないようです。 これは欧米人と日本人とのモラルの違いにあるそうです。 日本では何か問題が起きると犯罪にはならなくても問題視されるが、欧米では10月31日はちょっとした問題も軽視されるそうです。 しかし、日本ではイベントとして行われない限り楽しむ機会は少ないようです。
ちなみに、小笠原の父島では、島民の秋のイベントとして定着しており、子どもたちの大多数が参加する程の盛況振りを見せているそうです。
病気や夏バテで多少食欲がないとしても、せめてこれぐらいはと食べる日本食の定番、それが「お茶漬け」です。 たぶん、これが嫌いという人はほとんどいないと思います。 基本的には「ご飯に番茶」がお茶漬け。 飯に水やお湯、あるいは汁をかけることは古くから行われており、平安時代には飯に水をかけて食べていたそうです。 ご飯に好みの魚菜をのせ、茶をかけて食べる食べ方、すなわち今のお茶漬けの風習が起こったのは江戸時代に入ってからと言われています。 ところで、現在市販されている「お茶漬け海苔」と言われるものには、あられが入っているものがあります。 これは一体何のために入っているのだろうか? 「お茶漬けのもと」が商品として登場したのは昭和20年代末で、当時、あられは香ばしさと歯ざわりのために入れられていたようですが、あられは海苔などの湿気を吸収してくれる乾燥剤の役目も果たしていたようです。 ちなみに、病気の時には、弱っている胃腸のためにも、面倒でも「おかゆ」を作って食べましょうね。
血圧を測る時には2つの数値が出てきます。 最高血圧や最低血圧と呼ばれるものです。 血管内に生ずる圧は一定ではなく、常に変化しているためにこの2つで表現するのですが、ではどういう状況で最高や最低になるのか? 最高血圧は厳密には「収縮期血圧」と呼ばれています。 心臓が収縮して全身に血液を送り出す時の値で、血流が最も力強く激しいため、血管には一番負担のかかる瞬間。 一方、最低血圧は「拡張期血圧」と呼ばれ、心臓が元に戻り血流が穏やかになった時の値で、血管も縮んで負担が最小になります。 ちなみに血圧にはもう1つ「平均血圧」というものがあります。 これは単に最高血圧と最低血圧の中間値ではなく、”(最高血圧-最低血圧)÷3+最低血圧”という式で出される値です。 つまり真ん中ではなく、間の下から3分の1。 1つの数値で表現できるものとして簡易的に使われているようです。
鉛筆やシャープペンシルで書いたものは消しゴムで簡単に消えるのに、色鉛筆で書いたものは消えにくい。 誰もが経験的に知っていることですが、何故色鉛筆だと消えないのか、黒の鉛筆とどう違うのだろうか? 黒鉛筆は黒鉛と粘土を混ぜて1000~1200℃の高温で焼き固めたもので、丈夫で紙の表面の凹凸にあまり入り込まない。 そのため消しゴムにキレイにくっつく。 一方で色鉛筆は、顔料とロウ(ワックス)、合成樹脂などを混ぜて50℃程度の中で長時間かけて乾燥させて作る。 高温で焼き固められないため、非常に柔らかい。 そのため色鉛筆は紙の凹凸にロウが入り込み、消しゴムでそれを剥がすことが出来ないのです。 薄くはなるが、入り込んだ分だけ残ってしまうのである。 そこで、合成樹脂を工夫し全部を「芯」に出来るぐらい丈夫にして、凹凸に入り込まないようにしたものが「クーピー」で、こちらは消せる色鉛筆という訳です。
今ではデジタルのものがほとんどで見たことがない人もいるのではないだろうか。 ちょっと前までは学校の保健室などで根強く残っていたのだが、最近ではほとんど見られなくなっています。 ところでこの懐かしい水銀体温計、使う前後にはよく振って水銀を元の位置に戻します。 なぜ自然には戻らないのだろうか? 元々この体温計は先端の空間に水銀が溜まっていて、そこが温められると水銀が膨張し、ガラス管を上がって行くという仕組み。 実は、この体温計は、気温ではなかなか動きません。 体温を計った後、冷蔵庫に入れて10分経過しても、0.1度しか下がりません。 水銀には表面張力がものすごく強いという特徴があり、一度膨張したら張力でそこに静止してしまうのである。 また先の方でガラス管が細くなっているのは、逆流を防ぐためのもので、ますます戻らないのだ。 そのぶん、水銀体温計にはいいところもあります。 まず、なかなか戻らないからこそ、検温が終わって、体から離してもすぐに見る必要はないし、ゆっくり見ることが出来る。 また、表面張力が強いから、インクのように壁面を濡らすことがありません。 したがって、より正確に体温を読み取れるわけです。
「雑炊」と「おじや」は、もともと同じ料理でした。 「雑炊」はご飯の量を水で増すという意味で、古くは「増水」と表記されていました。 これが「雑炊」になったのは、魚介類や野菜など、雑多な具が入るようになったためです。 一方、「おじや」という言葉は雑炊の女房詞(にょうぼうことば)として使われるようになりました。 女房詞は、昔、宮中の女官たちが隠語的に使っていた言葉です。 「水」を「お冷や」、「田楽」を「おでん」、「杓子」を「しゃもじ」というのはこの女房詞に由来しています。 「おじや」の由来とは雑炊が煮える音が「じやじや」と聞こえたことから丁寧語の「お」を頭につけて「おじや」と呼ばれだしたそうです。 かつては同じ料理を指していたこの二つ、今ではサラッと煮たものを「雑炊」、さらに煮詰めたものを「おじや」と使い分けているようです。
涙は、感情の種類によって、成分や味や量が変わってくるそうです。 例えば、感情が高ぶって落ち着かない不安定な状態になっている時の、悔し涙や怒りから出てくる涙。 こちらは、心身を緊張させる「交感神経」が刺激されることによって分泌されます。 振り絞られるように出るため、量は少なめ、成分としてはナトリウムが多く含まれ、しょっぱい味になります。 逆に、リラックスしている時の嬉し涙は、脂肪分が少なく、カリウムが多めに含まれた涙で、量は多く、あとからあとから流れ出てきて水っぽい味となるようです。 涙には、ストレスに反応する成分や、ストレスを緩和する成分が含まれているため、涙を流すことでストレス物質も体外に排出されてしまうそうです。 感情を内側に溜め込まず、涙を流して、心も体もほぐしてあげたいですね。 一人静かに涙するも良し、周りに人がいたら、その人に感情をシェアしてもらうも良いでしょう。 人間は誰でも感情を持っています。 自分の感情を押し付けるのではなく、ただ素直に表現できる人は、とっても魅力的に見えるのだと思います。 必要以上に虚勢をはったり、取り繕うことなく、ありのままの自然な状態でいられるからです。
悔し涙、うれし涙、感動の涙、沢山の経験をして色々な涙を流し、そのたびに魅力的な人間に成長していきたいですね。
朝食を取る事は、1日の活動にとってとても重要な事です。 しかし、時間に追われる現代人は、夜更かし・寝坊をして朝食抜きになる事が多いようです。 そんな時、何も食べないのならばせめてバナナを食べましょう。 実は、朝食にバナナというのはとてもいいのです。 人間のエネルギー源は糖分で、さらに脳細胞のエネルギーとなるのはブドウ糖のみ。 バナナには、このブドウ糖が豊富に含まれているのです。 また、ブドウ糖は吸収されやすい(エネルギーに速く変わる)ので、食べたらすぐに頭の回転が高まる、つまり朝に食べれば仕事の時間は絶好調になっているのです。 更に、バナナにはショ糖やデンプンも豊富に含まれています。 この2つの成分には、ブドウ糖も含まれているため、この2つも分解されれば立派に脳のエネルギーとして活用されます。 しかし、この2つをブドウ糖まで分解するには、若干時間が掛かります。 ですが、この場合にはこれがプラスに働きます。 エネルギーに変わるのに時間が掛かるおかげで、ブドウ糖がある程度エネルギーに変わったところで、ショ糖やデンプンがエネルギーに活用され始めるのです。 そのため、エネルギーが長時間活用される事になるので、昼食までは十分働けるのです。 ただし、この糖分の多さが糖尿病などの病気の原因となりかねないので、あまり多く食べ過ぎないようにしましょう。 やはり、一番良いのは朝キチンと起きて、朝食を食べる事ですね。
タバコ依存症の人は麻薬中毒者と一緒で、自分の意思でタバコをやめることが出来ません。 だから、禁煙してもすぐに吸ってしまいます。 タバコ依存のメカニズムは、ニコチンがアセチルコリンという物質と分子構造が非常に似ているそうです。 つまり、ニコチンを吸収すると、脳はアセチルコリンが体内に入ってきたと勘違いするようです。 アセチルコリンには、神経を興奮させる作用があります。 そして、分子構造が似ているので、アセチルコリン受容体(アセチルコリンを受け止める場所)は誤ってニコチンを吸収してしまいます。 アセチルコリン受容体がニコチンを吸収すると、ドーパミンなどの快楽物質を発生させてしまうために、タバコをやめることが出来なくなる。 これがタバコ依存症のメカニズムだそうです。 問題なのは、ニコチンはアセチルコリンではないので、なかなか分解出来ずにアセチルコリン受容体を刺激し続け、ドーパミンなどの神経伝達物質を過剰放出させることです。 ですから、タバコを吸ってもニコチンとアセチルコリン受容体を結合させない薬を処方して貰えば、ニコチン依存症を克復出来るかも知れませんね。 ちなみに、国はニコチン依存症は病気と位置づけ、一定の条件を満たせば保険が適用されるとの事です。
洋菓子店で観掛ける「ショート・ケーキ」。 明治43年に、ペコちゃんで有名な「不二家」の創設者である藤井林右衛門が横浜市で洋菓子店を開き、大正11年に販売したのが最初と言われています。 日本ではスポンジ・ケーキにホイップ・クリームを塗り、苺などを載せたモノを言います。 しかし、アメリカのショート・ケーキは、ビスケット生地の上に生クリームと苺を載せたモノが主流になっています。 ではなぜ日本とアメリカでは違うのか? 日本の“ Short cake ”という単語が、間違った使い方をされたまま広まってしまったのが原因のようです。 アメリカの“ Short cake ”は、さくさくした食感のケーキを言います。 「short」という単語の意味を辞書で調べてみると、「短い」の他に、(菓子などが)「かりかり、さくさくする」とありました。 つまり、ショートとは「短い」という意味ではなく、「カリカリ、サクサク」から来ていたんですね。
ご存知の通り、レンコンには穴が開いています。 でも、何故あんな穴が開いているのでしょうか? レンコンは、ハスの「地下茎」で水の中にあります。 しかし、ほとんどの生物の場合、生きるために酸素が必要です。 陸に生えている植物は、周り全部が空気ですので、酸素を取り入れるのに苦はありません。 また、根も、土の中にあるとは言え、土の中の隙間に空気があるので、酸素が不足する心配はありません。 しかし、ハスの「地下茎」は、水の底の泥の中にあるため、周りに空気が全くありません。 では、どうやって酸素を取り入れているのでしょうか? 実は、レンコンの穴には空気が蓄えられており、レンコンは、あの穴の中の空気を使って、酸素を取り入れているわけです。 ちなみに、レンコンは思いのほか通気性がよく、切る前のレンコンの側面に口を当てて息を思いっきり吹きかけると、反対側に息が通り抜けますよ。
普段口にしたり目にする機会の多いチョコレート。 しかし、日本で売られているチョコレートの殆どは、チョコレートの本場では規格外だったりします。 チョコレートといえばヨーロッパ。 世界の3分の1のチョコレートはヨーロッパで消費されています。 その中でも有名なベルギーでは、なんと「カカオバター100%以外はチョコレートとは認めない」と定められています。 ミルクを入れただけでもチョコレートとは呼べないんですね。 EUの規格でも「95%以上はカカオ分」という決まりがあります。 ちなみに、日本では様々な規定はありますが、カカオ分に関しては12.6%以上あればチョコレートと表記して良いそうです。 だから、色んな味のチョコレートが巷に溢れているんですね。
餃子の歴史は古く、中国の春秋時代(紀元前6世紀頃)の遺跡からはすでに食べられていた痕跡が見つかっているそうです。 中国で餃子は縁起の良い食べ物で、春節(旧正月)や結婚式、出産などのお祝いの席には、餃子が山ほど用意されます。 日本ではご飯のおかずとして食されるていますが、これは日本特有の習慣で中国で食べられる餃子は主食を兼ねたものが多く、皮を厚めにした水餃子が主流で、焼き餃子はあまり食べられないそうです。 元々焼き餃子は残り物の餃子を焼いて食べるものであまり上品な食べ物とは思われていないそうです。 日本で焼き餃子が主流になった背景には、終戦直後に満州地域に取り残された日本人が、残り物の餃子を焼いた物を中国人から分けてもらった事が起源であると言われています。 ちなみに、中国では祝いの席で食される餃子の中に1~2個だけお金を忍ばせておくという風習があるのを知ってます?
回転寿司といえば、安いけど鮮度も味もイマイチという時代もありましたが、現在の回転寿司は決してそんな事はありません。 鮮度は抜群で味もグルメを満足させる店が増えています。 ネタの大量仕入と徹底した合理化で値段も安く抑えられていて庶民の味方。 人気のお店は休日ともなれば行列ができています。 回転寿司の売りは、ベルトコンベアー風の回転板。 グルグル回って客の眼を楽しませてくれます。 元々は流れ作業に使われいたベルトコンベアーを回転寿司用に改良したものですが、ここに秘密が隠されていたのです。 その秘密とは寿司が回ってくる「速度」です。そのスピードは秒速4cmに設定されているそうです。 この秒速4cmとは人間が身近なモノを見た時から落ち着いてそれを確認できる速度なんだそうです。 この速度こそ、客が寿司ネタをしっかり見極めて手元に取るのに最適なスピードで、客に寿司を瞬間的に「食べたい!」と思わせる絶妙なタイミングなのです。 回転寿司にも人の心理を考えた秘密があったんですね。
「そば」が初めて歴史に登場するのは奈良時代で、稲の不作に備えておくための非常食用だったと考えられています。 江戸時代になると、そば粉を繋ぎ合せる技術が海外から伝わり、そばブームが到来します。 この頃のそばは、汁につけて食べるのが主流でしたが、気の短い江戸っ子達は汁につけるのが面倒で、「そば」に「汁」をかけて食べる手法を生み出します。 この食べ方は「ぶっかけそば」と呼ばれ、それがさらに省略され「ぶっかけ」→「かけ」と呼ばれるようになり、現在の「かけそば」の原点になっています。
この「かけ」が流行するにつれて、汁につけて食べる従来の食べ方を「もり」と名付けました。 名前の由来には、「高く盛り付けている」、「せいろに盛っている」などの諸説があります。
一方、「ざる」は江戸時代の中期に生まれました。 最初に「ざるそば」を出したのは東京深川の「伊勢屋」というそば屋で、皿やせいろに盛られていたものを、竹ざるに盛った事から「ざるそば」と呼ばれました。 明治時代になると「ざる」と「もり」を区別するために、「ざるそば」には海苔をかけ、またコクのあるつけ汁が使われるようになりました。
現在、海苔の有無だけが両者の違いを判別する要因になっていますが、厳密にいえば、器、汁、海苔の三項目がポイントとなるわけですね。
ちなみに、そば通の人たちは、今でも「ざるそば」と「もりそば」の汁の違いに拘りを持っているそうです。