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エドガー・ライト監督、アンセル・エルゴート主演の、全く新しい疑似ミュージカルアクション作品。
ライト監督は、「ホットファズ -俺たちスーパーポリスメン!」や「ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!」で、サイモン・ペッグ、ニック・フロストと組んでユニークなオタク物の作品で有名になった奇才。
アンセル・エルゴートは、デビューは2013年の「キャリー」のリメイクとキャリアは浅いが、実力のある若手俳優。
「ダイバージェント」シリーズが人気作品だが、やはり「きっと、星のせいじゃない。」のガス役の名演技が印象に残っている。
脇を固めるのは、演技がとっても濃い大御所ケヴィン・スペイシー、顔の濃いジョン・ハムとジョン・バーンサル、こういう役をやらしたらピカ一のジェイミー・フォックス、ヒロインのリリー・ジェームズとメキシコ系のエイザ・ゴンザレスがむさ苦しい男のドラマに花を添えている。
アンセル・エルゴート演じるベイビーという、変わった名前の青年は、その天才的な運転能力を買われ、強盗犯組織の逃がしや運転手として、ドグという組織のボスに仕えている。
昔、ドグの車を盗み、その代償と借金の為に、嫌々運転手をして来たが、いよいよ次の仕事で借金の返済が全て終わる。
彼は、子供の頃、交通事故で両親を失う。その事故の後遺症で、今も耳鳴りが鳴り止まず、いつもiPodで大音量の音楽を聴いている。
いつも音楽で自分の中に籠っているベイビーだが、最後の仕事を待つ間、たまたま立ち寄った、コーヒーショップのウエイトレスのデブラに一目惚れする。
最後の仕事も、ドグが綿密に強盗計画を立て、仲間を集め仕事がはじまった。多少危ない場面もあったが、最後は、べイビーのドライビングテクニックで無事仲間を逃がす。
ドグから最後の報酬をもらい足を洗うベイビー。
宅配ピザのバイトに付き、デブラとデートを重ねるベイビーの前に、またドグが現れる。
彼はデブラの事も調べていて、ベイビーを暗に脅かして、仕事に戻るように強要する。
ベイビーは、デブラと組織から逃げる計画を立てるが…
さすが、ライト監督、面白い作品を作ってくれた。
ラブストーリー、ユーモア、アクションが、きれいな映像と音楽で上手く絡まり合ってる。
音楽のテンポと歌詞に合わせてストーリーと映像がが流れる。
三台の赤い車がワルツのようにポジションを変えながら走行し、ベイビーがコーヒーを買いに行くシーンは、それこそミュージカル。
この音楽が前面に立ってストーリーを引っ張るのはミュージックビデオを作っていた監督ならでは。
ただミュージックビデオと違い、アクションが加わっているので、練られた脚本、撮影、緻密な編集を要したに違いない。
そして、それぞれの際立ったキャラ設定と役者がピタリ合っていた。
ナイーブな印象のあるアンセル・エルゴートの無口で無表情のベイビー、ジェイミー・フォックスのはじけた極悪ギャング役、ケヴィン・スペイシーの存在感、終盤のジョン・ハムの狂気な男、全てど真ん中だった。
この夏のおすすめ映画。
94%
彼の作品で今のところ外れ無しのアンセル・エルゴート
大御所
ギャング役ではハリウッド一
ジョン・ハムもジョン・バーンサルよかった
ヒロインのリリー・ジェームズ、僕にとっては初作品
ぶっ飛んでたエイザ・ゴンザレスも、僕にとっては初作品
銀行強盗に向かう三人
逃走車はなんとスバル
同じような赤い車と並走して、何をするのか
サイドブレーキを巧みに使いながら車の間をすり抜ける
古いiPodが沢山出てくる
オシャレポスター
おまけのiPodヒストリー
トリビア
カーアクションは全て実写でCG、グリーンスクリーンは一切使われていない
エドガー・ライトが、初めてアメリカで撮影した作品
エドガー・ライトは、1995年からこの作品に着手したが、脚本が完成したのが2011年で、映画の完成が2017年。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のオマージュが多く入っている。ケヴィン・スペイシーのドクとジョン・バーンサルのグリフというキャラの名前、ニードルを演じるフリーは、エディと言うキャラでパート2、3に出ていた。
出演者は、事前に作中使わられる音楽を送られて、脚本は音楽を聴きながら読むように指示されていた。
ジェイミー・フォックスのジミー・キンメルショーインタビュー
アンセル・エルゴートとジェイミー・フォックスのファッションの話
トゥデイショー
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