スピーカー全体(つまり、スピーカー・システム)を「スピーカー」
「スピーカー」を構成するスピーカー・ユニット(高域、中域、低域等)を「スピーカー・ユニット」と呼ぶことにします。
スピーカーはアンプとスピーカーコードで繋がないと音が出ません。
スピーカーの後ろにはスピーカーケーブルを繋ぐ端子があります。赤(+)、黒(−)のワンペアあるのが普通です。
スピーカーが3ウエイ(高域、中域、低域)の場合、3ペアあれば、マルチアンプ用端子です。スピーカー内にはLCネットワークがありません。
3ウエイのスピーカーなのに、スピーカーの赤端子と黒端子が2ペアしかないのは、バイワイヤリング対応スピーカーである可能性が高い。
赤端子と赤端子、黒端子と黒端子が、「銅線ケーブル」、「銅板」で繋がっていれば、LCネットワーク内蔵の「バイワイヤリング対応スピーカー」です。
以下の説明はバイワイヤリング対応スピーカーです。
○シングルワイヤリング接続 銅線ケーブル(銅板)を繋いだ状態。
アンプの出力端子から、プラス側1本、マイナス1本のスピーカーケーブルを出して、スピーカーの中・高域側か低域側か一方の赤端子、黒端子に接続する。極、普通の接続方法です。
○バイワイヤリング接続 銅線ケーブル(銅板)を外した状態。
アンプの出力端子から、プラス側2本、マイナス2本のスピーカーケーブルを出して、スピーカーの中・高域側と低域側の両方の赤端子、黒端子に接続する。
Westlake Audio Lc.265.1v で使用中
シングルワイヤリングの場合はスピーカー側で繋がり、バイワイヤリングはアンプの出力端子で繋がっている。つまり、同じです。
違いは、バイワイヤリングはスピーカーケーブルが2本(2倍)に、スピーカーケーブルの抵抗値は半分になる。ダンピングファクター値が少し上がり、低域のキレが良くなるかも??
シングルワイヤーのスピーカーケーブルの太さを2倍にすれば同じことです?
○バイアンプ接続
アンプ内に4系統の増幅回路(ステレオ用増幅回路2台分)の2ペアの赤・黒出力端子とスピーカーの中・高域用と低域用の赤・黒入力端子を4本のスピーカーケーブルで繋ぐ。
スピーカーケーブルの本数はバイワイヤリングと同じ4本(2ペア)ですが、原理が根本的に違います。アンプ側の負荷が減る。高域側担当のアンプは低域スピーカーからの逆起電力の影響を受けなくなる。
プリアンプ出力端子が2組あり、ステレオパワーアンプを2台繋いでも同じことが出来ます。
○バイアンプのメリット
バイアンプ接続は内蔵LCネットワーク回路を使用しています。低域と中・高域を電気的に分離して、音質改善を目指しているのです。
マルチアンプ接続は神経質なところが多いけれど、バイアンプ接続にはその短所はありません。
一時、ALTEC 620A(シングルワイヤリング品)の内蔵LCネットワークを使い、低域側と高域側を分け、2台の300Bアンプでバイアンプ接続にしていました。
バイアンプ接続スピーカー(システム)
上:300Bステレオアンプ
下:ALTEC 620A
ステレオアンプの片チャンネルで中・高域ホーンを、もう片チャンネルで低域ウーファーをドライブしていました。
○なぜこんな形にしてなったのか
・表向き理由:アンプとスピーカーを最短距離で繋ぐ
・真の理由:ALTEC 620Aは300Bアンプの置台(オーディラック?)
○洋服になぞらえての比喩
既製服:シングルワイヤリング、バイワイヤリング
セミオーダーメイド:バイアンプ
オーダーメイド:マルチアンプ
◎現実的解答
○音工房Z Z800-FW168HR バイワイヤリング対応品。
キット製作品の性格を生かし、付属LCネットワークを外付けに改良?し、マルチアンプ対応、シングルワイヤー対応に変更
シングルワイヤリングで使用中
○ALTEC 620A シングルワイヤリング
バイアンプ接続を試しました
自分の耳ではシングルワイヤー接続とバイアンプ接続の有意性が分からなかった。
電力量オーバーでブレイカーが頻繁に落ちた。
電気代の節約
300Bアンプを交互使用によりアンプ寿命を伸ばす
シングルワイヤリングで使用中
○Westlake Audio Lc.265.1v バイワイヤリング対応品
バイワイヤリングで使用中