18きっぷを買ってしまったからにはもう一回、ということで、秩父鉄道に乗りに行ってみた。
首都圏の外縁を舐めるように走るこの路線、なんとも乗りにくそうで縁がなかったが、いざその気になってみれば、いろんな線と交差していてアクセスは容易。湘南新宿ラインで熊谷まで行き、秩父路悠々フリーきっぷ1400円を買ってホームへ。ちょうどオレンジ色の103系が出て行くところだった。「急行」の表示が似合わない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/ca/2b18137db9536f31c7a3ed412ad86173.jpg)
目地の線がたどたどしくなった平板ブロック舗装に鉄骨スレート葺きの上屋、木製のベンチが並ぶ雰囲気のあるホームでしばらく待っていると、白地に青系のラインが複数入った103系電車がやってきた。103系といえば私にとっては関西本線の普通であったり大阪環状線だったりが原風景。運転席背後のこの雰囲気はまことに懐かしい。アコーディオンカーテンが設置されているのは荷物の運搬用か。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/36/ff4d757c04b6a3f950d2f2a0c0245b0d.jpg)
まずはこれで羽生まで。途中駅は島式ホームが多く、ひなびた待合室が印象的。どの駅でも助役が待ちかまえていて、車掌になにやら手渡している。逆か。手渡されていたんだったかも。何だかはわからない。まさかタブレットではないだろう。殺風景な羽生駅前の居酒屋で昼食後、三峰口行きに乗って引き返す。羽生駅にはなぜか四番線ホームが2面あった。複数の鉄道が乗り入れる駅でもホームは連番としているのが一般的ではないかと思うがこの状態、もしかして東武と仲が悪いのか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/8e/e9b6e020233565af44545a2343277a3a.jpg)
羽生から三峰口は約2時間の長旅。3両編成の103系は、まん中の車両だけが非冷房というなかなか面白い構成であることにこのとき気付いた。他の編成も同様のようだ。おかげで窓を開けて夏らしさを満喫しようとしてみるが、全開にはならないようストッパーが付けられていた。がっかり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/22/3aa1fec443b253d1d265959d61104ca2.jpg)
本日乗り始めた熊谷を過ぎてしばらくは新幹線沿いに進む。やがてそれがあまり記憶に残らない車窓風景にかわり、寄居着。ここまででようやく半分弱。乗客の数がどっと減る。
寄居からはだんだん山っぽくなってくる。学生時代にサークルの月例サイクリングに来て一息ついた長瀞の河原は、渡った橋から見えた辺りなのかどうかは定かではない。壮大なセメント工場に広大なヤード、青い電気機関車の群れも。線路際には、もうじきすれ違うはずのSL目当てとおぼしき三脚がちらほら見受けられる。乗っていたその筋の人たちも駅毎に降りていって、秩父駅でSL列車と交換。沿線の撮り手の数とは裏腹に、かなり空いていた。やはり乗るより見るものなんだな。
また格段に乗客が少なくなる。斜向かいに座っていた写真的な高校生も、秩父からいくつ目かで降りてしまった。延々とロングシートで半身をねじって外を見ていたせいでさすがに背中が痛くなったので、あちこち席を移動して、迫ってくる山間の車窓を眺める、というより下の方を覗き込むうち三峰口に到着。いやあ、長かった。
そういえば、途中の二駅ほどはこのドアは開きません、という表示が貼ってあって、ホームが短いのかなと思えば、1両に4つあるドアの中央2つのドアにはそんな表示はない。ということは…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/5c/2eba5bdf8308e3cc53a73ce46aabb43d.jpg)
やはり、ホームが急カーブで、車両端部はホームとの隙間が大きく開けると危険、ということだった。
15時前に着いて、神社等に観光に向かう人などは皆無で、味わい深い木造の駅は閑散としている。一緒に降り立った家族連れ2組はいずれも、駅横の駐車場に停めた自家用車で走り去ってしまった。なるほど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/eb/0b89fa20e20e3ab7649b32af91664c1b.jpg)
当然私としても、曇り空の下、積極的な観光の意欲はなく、折り返しの小一時間に、駅裏手の車両公園をそそくさと見学するだけにした。実はこれがメインだったりはしない。多少飽き気味ではあったが、貨車の列、旧型電車と古い電気機関車の列をあたふたと眺めて駅に引き返し、急行に飛び乗った。電気機関車の廃車体の中を歩いて通り抜けられるのは貴重な機会だが、天気のせいもあって廃墟テイスト満載の不気味さで、ちょっと遠慮しておいた。なおSLの転車は13:30に見られるらしい。看板が出ていた。
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もと西武の普通電車にリクライニングシートを取り付けたものに急行料金200円を投資する価値は、寄居駅での八高線接続である。5分後発の各停では、寄居着が20分後で、数少ない八高線が行ってしまったばかりになってしまう。別にどうしても八高線に乗りたいわけでもないのだが、せっかくの18きっぷなのでピストン状の往復は避けたいもので。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/2c/abf4d8ba97c097fc1ffbf20bbc4ed443.jpg)
西武秩父までは貸切状態だった車内は、寄居で降りるときも大して乗客は増えていなかった。東武、秩父鉄道、JRの各島式ホームが妙に間を開けて並ぶ寄居駅はなかなか大きな駅である。が、JRのホームは、待つ人は大勢いるのにどこかうら寂しい。ほどなく新式のワンマンディーゼルカーがやってきたが、結構な混雑ぶり。40分ほどで高麗川、見たことのないカラーリングの電車に乗り換えて川越まで。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/64/7fade8614d8cdc0e7c6201407f34b1d2.jpg)
ここからは新宿まで一本で結ばれているだけあって、駅前に大きなビルが建ち並び、急に都会に帰ってきた様相。日が暮れてしまったがここで一旦改札を出てマックでお茶。一杯やって帰るにはやはりまだちょっと遠い。駅前の公園では椋鳥の大群が大音響を発していた。結構問題化しているらしい。駅ビルの百均でちょこっと買い物して帰途に着いた。
首都圏の外縁を舐めるように走るこの路線、なんとも乗りにくそうで縁がなかったが、いざその気になってみれば、いろんな線と交差していてアクセスは容易。湘南新宿ラインで熊谷まで行き、秩父路悠々フリーきっぷ1400円を買ってホームへ。ちょうどオレンジ色の103系が出て行くところだった。「急行」の表示が似合わない。
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目地の線がたどたどしくなった平板ブロック舗装に鉄骨スレート葺きの上屋、木製のベンチが並ぶ雰囲気のあるホームでしばらく待っていると、白地に青系のラインが複数入った103系電車がやってきた。103系といえば私にとっては関西本線の普通であったり大阪環状線だったりが原風景。運転席背後のこの雰囲気はまことに懐かしい。アコーディオンカーテンが設置されているのは荷物の運搬用か。
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まずはこれで羽生まで。途中駅は島式ホームが多く、ひなびた待合室が印象的。どの駅でも助役が待ちかまえていて、車掌になにやら手渡している。逆か。手渡されていたんだったかも。何だかはわからない。まさかタブレットではないだろう。殺風景な羽生駅前の居酒屋で昼食後、三峰口行きに乗って引き返す。羽生駅にはなぜか四番線ホームが2面あった。複数の鉄道が乗り入れる駅でもホームは連番としているのが一般的ではないかと思うがこの状態、もしかして東武と仲が悪いのか。
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羽生から三峰口は約2時間の長旅。3両編成の103系は、まん中の車両だけが非冷房というなかなか面白い構成であることにこのとき気付いた。他の編成も同様のようだ。おかげで窓を開けて夏らしさを満喫しようとしてみるが、全開にはならないようストッパーが付けられていた。がっかり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/22/3aa1fec443b253d1d265959d61104ca2.jpg)
本日乗り始めた熊谷を過ぎてしばらくは新幹線沿いに進む。やがてそれがあまり記憶に残らない車窓風景にかわり、寄居着。ここまででようやく半分弱。乗客の数がどっと減る。
寄居からはだんだん山っぽくなってくる。学生時代にサークルの月例サイクリングに来て一息ついた長瀞の河原は、渡った橋から見えた辺りなのかどうかは定かではない。壮大なセメント工場に広大なヤード、青い電気機関車の群れも。線路際には、もうじきすれ違うはずのSL目当てとおぼしき三脚がちらほら見受けられる。乗っていたその筋の人たちも駅毎に降りていって、秩父駅でSL列車と交換。沿線の撮り手の数とは裏腹に、かなり空いていた。やはり乗るより見るものなんだな。
また格段に乗客が少なくなる。斜向かいに座っていた写真的な高校生も、秩父からいくつ目かで降りてしまった。延々とロングシートで半身をねじって外を見ていたせいでさすがに背中が痛くなったので、あちこち席を移動して、迫ってくる山間の車窓を眺める、というより下の方を覗き込むうち三峰口に到着。いやあ、長かった。
そういえば、途中の二駅ほどはこのドアは開きません、という表示が貼ってあって、ホームが短いのかなと思えば、1両に4つあるドアの中央2つのドアにはそんな表示はない。ということは…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/5c/2eba5bdf8308e3cc53a73ce46aabb43d.jpg)
やはり、ホームが急カーブで、車両端部はホームとの隙間が大きく開けると危険、ということだった。
15時前に着いて、神社等に観光に向かう人などは皆無で、味わい深い木造の駅は閑散としている。一緒に降り立った家族連れ2組はいずれも、駅横の駐車場に停めた自家用車で走り去ってしまった。なるほど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/eb/0b89fa20e20e3ab7649b32af91664c1b.jpg)
当然私としても、曇り空の下、積極的な観光の意欲はなく、折り返しの小一時間に、駅裏手の車両公園をそそくさと見学するだけにした。実はこれがメインだったりはしない。多少飽き気味ではあったが、貨車の列、旧型電車と古い電気機関車の列をあたふたと眺めて駅に引き返し、急行に飛び乗った。電気機関車の廃車体の中を歩いて通り抜けられるのは貴重な機会だが、天気のせいもあって廃墟テイスト満載の不気味さで、ちょっと遠慮しておいた。なおSLの転車は13:30に見られるらしい。看板が出ていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/3c/d9944422f58c3642e515957f6c3aa292.jpg)
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もと西武の普通電車にリクライニングシートを取り付けたものに急行料金200円を投資する価値は、寄居駅での八高線接続である。5分後発の各停では、寄居着が20分後で、数少ない八高線が行ってしまったばかりになってしまう。別にどうしても八高線に乗りたいわけでもないのだが、せっかくの18きっぷなのでピストン状の往復は避けたいもので。
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西武秩父までは貸切状態だった車内は、寄居で降りるときも大して乗客は増えていなかった。東武、秩父鉄道、JRの各島式ホームが妙に間を開けて並ぶ寄居駅はなかなか大きな駅である。が、JRのホームは、待つ人は大勢いるのにどこかうら寂しい。ほどなく新式のワンマンディーゼルカーがやってきたが、結構な混雑ぶり。40分ほどで高麗川、見たことのないカラーリングの電車に乗り換えて川越まで。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/64/7fade8614d8cdc0e7c6201407f34b1d2.jpg)
ここからは新宿まで一本で結ばれているだけあって、駅前に大きなビルが建ち並び、急に都会に帰ってきた様相。日が暮れてしまったがここで一旦改札を出てマックでお茶。一杯やって帰るにはやはりまだちょっと遠い。駅前の公園では椋鳥の大群が大音響を発していた。結構問題化しているらしい。駅ビルの百均でちょこっと買い物して帰途に着いた。
秩父鉄道って、『鉄子の旅』に出てなかったっけ?新妻が、もがきながら菊池直恵になって行くか、それとも矢野直美となって専属おれさまフォトグラファーになって行くか、フフフフ楽しみです。
たぶん、秩父鉄道の廃車を見て「マイホーム・ローンはこっちに回して…」と企んでいる夫を見て、
「あなた、買いたいと思ってな~い?」
「うっ、わかったかクノイチ!」
「顔に書いてあるわよ。あなたの気持ち、みえみえよ」
「なぜだクノイチ!」
「だって私は、あなたの、お・く・さ・んだもん
「こーいつ!」
なんてバカな夫婦漫才は、やってないでしょうな。
でも、
「さすがに、車両なんか買わないよ。でも書斎はいらないから、運転台があればいいな。1畳ですむし」
「そうね。押し入れに造れるなら、いいわ」
「屋根にはパンタグラフか煙突つけたいいだけど」
「や・や・や・やめてっ!!」
なんて会話も、もれ聞こえてくる。
押入は、いずれ暗室が追いやられる可能性があるので開けておかなければなりません(笑)。と言いつつ、今日2台目の引伸し機を買ってもらいました。初めての散光式。楽しみ~!。
「マイ車掌車」より、マイカーですか・・・真っ当なマイホーム指向で安心。
故・木原和人さんの愛用していた、屋根に縁台が乗っかったような「作業車」もよし、キャンピングカーもよし。僕は寝袋持参しますから、どうぞおかまいなく。
「あなたっ!このあつかましいオッサン、だれなの!!」
と、クノイチから追及されそうですな。